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サンワカンパニー、ライフスタイル自体の...

サンワカンパニー、ライフスタイル自体のデザインへ

サンワカンパニー
山根太郎 社長
1471号(2021/09/06発行)17面
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サンワカンパニー 山根太郎 社長サンワカンパニー 山根太郎 社長

「住」の中にある人生を豊かに

コロナ禍においても順調に業績を伸ばしているサンワカンパニー(大阪府大阪市)。2021年9月期第3四半期の売上高は83億6300万円と、前年同期より3.9%伸長し、営業利益は2億500万円だった。2021年通期の売り上げは111億円を計画している。混沌としたコロナ禍においても前進を止めない同社の山根太郎社長に、現在の状況や今後の戦略について聞いた。

【聞き手/企画開発部 長田京子】

恵まれたビジネス環境にいることを実感

――まず、去年1年を振り返ってみていかがですか。

去年は案外悪くなかったんですよね。流行りの言葉で言うと「巣ごもり需要」で、ほかにお金を使うところがなかったですから。ただ業績としては良かったのですが、中身が入れ替わっています。まず、ショールームが閉まっていたので、売り上げにおけるキッチンのシェアが落ちました。そして洗面の割合が一気に膨らんだ。単価が高いものは実物を見ないと買わないのだという確信を得ましたね。また、僕らはネットで、クレジットカード決済対応で販売するという機能を持っていたので、そこがうまくいきました。

客先は個人住宅は伸びたけれど、レストランやホテルなどいわゆる非住宅の部分が伸びませんでした。

――売り上げの内訳と客先が変化したのですね。

はい。でも去年の経験があって、すごく恵まれたビジネス環境にいることが改めてわかりました。広義で言うと単一の内装建材を販売する事業なのですが、狭義で言うと商品のラインナップでもポートフォリオを調整できるし、客先の調整でもリスクを分散できる。景気が悪くなって個人がお金を出さないタイミングのときは非住宅のほうに注力して、単価の高いものが売れないから安い商品に注力しようかとか、単一の事業の中でリスクヘッジができて、ポートフォリオが組めるということに気付けたのは大きかったです。

あとは衛生意識の高まり。玄関にセカンド洗面をつけるみたいな需要が生まれたことは新しい生活様式が追い風になった部分ですね。

人生を豊かにする要素を取り込んでいく

――変化にあわせて柔軟に対応できますね。一昨年に経営理念を「くらしを楽しく、美しく。」に刷新されました。まさにこういう意識がエンドユーザーの間でも芽生えたのではないかと思います。

そうですね。あとは普遍的な話で言うと、人類の歴史の中で今日食べるものをどうするのか、今日をどう生き抜くかというのが永遠の課題だった。でも現代の日本において、どうやって生き延びようかと思っている人はほとんどいないですよね。そうなって初めて「どう生きるか」がテーマになってくる。生き方を豊かにするためのソリューションをいっぱい持っていないとダメなわけですよ。今はまだオープンにできないのですが、衣食住の住だけでない、住の中に含まれる人生を豊かにするファクターみたいなものをどんどん取り込んでいこうと思っています。理想となるライフスタイルをデザインし、そこに適した家、キッチンを逆算してつくっていくというのが僕らの考え方で、そのライフスタイル自体をデザインするような構想を持っています。

――家庭菜園用のプランター「ベジコンテナ」も発売されましたね。

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