キンライサー 佐藤公治 専務取締役COO
給湯器の取り付け販売を行うキンライサー(東京都港区)が、順調に売上を拡大している。前期売上は前年度比120%の76億8000万円だった。給湯器不足が長引くなか、大量発注による在庫を確保する戦略で成長をキープした。今期は人気タレントを起用した新たなバージョンのCMを秋に公開、90億円を超える売り上げを計画する。佐藤公治専務取締役COOに、好調の要因と今後の展望などについて聞いた。
給湯器不足の中で売上を拡大
――給湯器不足となって久しいなか、なぜこれほどに好調なのでしょう。
前期の売上は76億8000万円、前年度比120%になりました。昨年の春くらいから社長の指示で、発注数をとにかく増やし、できるだけ給湯器の在庫を持とうという動きが功を奏しました。昨年10月や11月は前年同月比割れの売上でしたが、今年3月頃から商品が入ってきて、毎月7億円ほどの売上にできました。在庫を持っているといううわさが広まり、1度しか会ったことがない工務店さんなどからも給湯器がないかと連絡がありましたね(笑)
――給湯器不足にはまだ対応が必要だと思われますか。
引き続き供給の停滞は続くと思いますが、去年ほどではないかなと。ただ、従来通りに戻るまでには2年かかると思っています。そこで、在庫を持てるようにするため、東西に巨大な物流センターを借りました。とりわけ場所をとるエコキュートの伸びが大きいので、すでに結構なスペースがうまっていますね。
――過去の販売台数を考えるとエコキュートの需要は右肩上がりで伸びていきます。施工の方はどのように対応していくのですか。
施工スタッフを完全マルチ化していきます。たとえば、電気やエアコンは対応できるが給湯器が未経験という方向けや、ガス給湯器だけ行ってきた方にエコキュートも取り付けできるよう社外に委託して施工の学校を作りました。
既に、前期から3社ほど未経験の方が施工できるようになっています。異業種でいうと、たこ焼き屋さんから参入された方もいます。
――御社の施工部隊のなかで、ガス給湯器とエコキュートを両方施工できる方は多いのでしょうか。

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