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強いチームを作るキーワードは"女性力"...

強いチームを作るキーワードは"女性力" リビング春日井

リビング春日井
小坂隆史社長・井上準子店長
1060号 (2013/02/12発行) 20面
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リビング春日井 小坂隆史社長・井上準子店長

リビング春日井 小坂隆史社長・井上準子店長

 今でこそ珍しくはなくなった女性による提案体制を約18年前に構築し、現在社員の半数以上となる8名の女性が活躍するのが愛知県春日井市にあるリビング春日井だ。同社では女性の井上準子店長を中心に、社員同士のチームワークを向上し、大型案件では8割以上の契約率を誇る。小坂隆史社長に話を聞いた。

男性営業に違和感

----今はハウスメーカーなどのリフォーム営業に、女性を積極採用していますが、かなり早い段階で女性主体の営業体制に踏み切りましたね。
この業界は絶対女性だと思いました。キッチンにしろ、使ったことがないのに男だと提案に違和感がでますよね。契約後もお客様は本当に納得してもらえたのだろうかと不安になりました。そこで今、店長をしている井上さんに来てもらい女性主体の体制を作っていったのです。

----ただ、女性は子育てなどもありますし、通常の勤務体系では働けない方も多いと思います。
もちろん、女性だから保育園のお迎えや夕飯の準備で帰らないといけない人もいます。そのため、ある社員は夜の8時まで働いているのに、もう一方の社員は5時半には帰る、そんな違いはでますよ。でも文句が出ない、皆の考えのベクトルが一緒なんでしょうね。

----ベクトルを合わせるために、どのような取り組みをしているのですか。
勤める方も会社を選びますよね。だから皆が誇りを持てる会社にしようと。決算書もオープンにしていまして、社員で経営方針書を作らせています。そして、井上店長を中心に社員同士の良い関係性が構築できたことが大きいでしょうね。昨年の話ですが、リフォームコンテストで5つの賞をもらった時、担当者に会社から10万円の報奨金を出したのです。そしたらその担当者が「皆で賞を取ったので皆で分けたい」と、皆でそのお金でご飯を食べに行っていました。

----しかし、同じ思いを持てる社員を集めるのは大変だったのではないですか。
考えが合わない人は自然と辞めていきましたね。良い人を採る、イコールでいいお客様が付いてくるという形だと思います。最近はお客様のレベルがどんどん高くなってきていますから、社員全員が人間力をアップしないと対等に話ができません。今行っているランチミーティングもプラスになっていますね。

----どんなミーティングなんですか。
私と店長は抜きでお昼を食べながら、お客様に差し上げるプレゼントや現場見学会をどう充実させるかの方法などを話し合います。そこで決まったことを報告してもらい、最終決定をだす。仲良しクラブはダメですが、社員同士が仲良くなることは大きいですよ。良い現場ができたら、それを皆で見て、ここ良いねと取り入れていく。お客様向けのトークも皆で考える、そんなオープンな社風になってきています。

----顧客に出すプランも毎回皆で相談するようにしているそうですね。
テーブルに資料をバンと置いて、「私はこう思うのだけどどう」、と日常的に相談を行っています。1人で考えるよりも断然良いアイデアが出るわけです。私どもの場合、600万円以上の大型案件はプランを持って訪問したときに仮契約をするのですが、8、9割は契約になりますね。

施主に撮ってもらった写真からもチームワークの良さがうかがえる
施主に撮ってもらった写真からもチームワークの良さがうかがえる

大型工事ほど得意

----このあたりはリフォーム店が多く、競争が激しそうですが、契約率が高いですね。
春日井市の人口が30万人ほどなのですが、会社の前の通りだけで6件のリフォーム店がありますし、TOTOのリモデルクラブ店も10店以上ありますからね(笑)。でも大型工事ほど契約率が高いです。この展示してある収納も250万円くらいするのですが、店長が置きたいというとき「そんな高いもの売れへん」と大喧嘩になりましてね。でも店長は物じゃなく、ことを売るのであって、値段は関係ないと。立て続けに4台も売ってきて、そこから一切口出ししなくなりました(笑)。

----今期の売上げはどのくらいを予定していますか。
前年度からは5%ほど伸び、4億9000万円です。売上高の7割がOB客および紹介でして、平均の受注単価は250万円くらいです。

----販促活動はどんな内容で行っているのですか。
約11万部発行している地域のコミュニティ紙に毎月1回広告を掲載しています。今行っているのはこれだけです。

----今後、考えられている取り組みは。
社員とも話し合っているのですが、そろそろ若手の採用をしていかないと、と考えています。女性はお客様と共通の話題も多く、友達になれる40歳頃が脂ののりきる時期と考えていますが、一番下が30台前半ですから。新しく入れていく必要があるでしょうね。 

この記事の関連キーワード : リビング春日井 営業 売上 女性 愛知県春日井市 社員 販促

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