リコシス(東京都中央区)は、既存壁を生かして断熱改修を行う「AIB(アイビー)工法」と、床ボードの裏に断熱材「シーフェル」を貼る床下断熱工法を開発し、8月から提供を開始した。10月には、床下配管で施工性とメンテナンス性を改善した「全熱交換型換気システムVAF‐Re24」もマーケットに送り出す。マンションの省エネリノベ推進を図る同社の山本卓也代表と伊福澄哉取締役に新商品開発の経緯を聞いた。
140万円で既築をZEH水準へ
短工期・低コストの
既存建材活用工法
リコシスが提供する省エネリノベーション
──既存の断熱工法とは違う全く新しい工法を開発したそうですね。
伊福 マンション壁の断熱施工する場合、既存の石膏ボードを剥がして、コンクリートに付着している発泡ウレタンを取り除いてから、行うことが一般的です。私たちが開発した「AIB工法」では、既存の石膏ボードと断熱材を剥がさない点が特徴。ボード系断熱材と内装ボードが一体となったものを、既存の石膏ボードに重ねて貼ることで、高い断熱性能を確保します。断熱性能を発揮するためには、既存の石膏ボードと断熱材の間に生じる空気を塞ぎ、気密処理が必要になります。私たちは7パターンの施工ノウハウを定めていて、特許を出願しています。
5地域から7地域の場合、新工法と内窓と併用すると、マンションの中間階中住戸や、中間階角住戸、最上下階の中住戸も省エネ基準適合が可能になります。内窓設置のための窓枠補強も、合板付きボード系断熱材で簡単に施工できます。
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