台風や地震をはじめとする自然災害や工事の場面で欠かせない「ブルーシート」。国内製造メーカーのパイオニアである萩原工業(岡山県倉敷市)は、耐久・耐候性が高く遮熱や防音などの機能面を備えた製品で、長きにわたって多くの支持を得てきた。また、関連商品や機械の製造も手掛けることで着実に業績を伸ばし、今期は初めて売上高300億円を超えて好調だ。同社の浅野和志社長に、ブルーシートをはじめとする合成樹脂繊維製品開発の経緯と今後の展望について聞いた。
リフォーム市場に向けた商品開発にも意欲
リサイクル可能な
「フラットヤーン」で差別化
浅野和志社長
──会社の成り立ちと現在の事業内容はどういうものでしょうか。
1962年に創業して、昭和40年代以降はプラスチック素材のカーペット裏地や大きな袋などを製造し、ラミネート技術で市場を広げました。同時に、帆布に代わって物を覆うものとしてブルーシートを開発し、どんどん売れていきました。その後、中国やベトナムのメーカー進出でシェアは下がりましたが、遮熱や難燃、防音などの付加価値をつけて差別化することで、再び見直されています。
そのほかに、スリッターや樹脂を溶かす機械も製造していて、今期は合成樹脂事業で260億円、機械事業で50億円ほど売り上げています。輸出比率は30%で、14カ国に27拠点があります。
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