ベツダイ マーケティング事業部 林哲平 部長
白い箱型の「ゼロキューブ」という住宅を販売するベツダイ(大分県大分市)。同社では新築住宅を事業の柱としているが、近年もう1つの事業の柱として育ってきているのが、中古住宅とリフォームをセットにした「Re住む(リスム)リノベーション」事業だ。事業責任者のマーケティング事業部部長、林哲平氏に戦略を聞いた。
―――中古住宅の仲介を交えたリフォーム営業を推進し始めたことでリフォーム全体の売り上げが伸び、今は年商で10億円近くあるそうですね。どうしてこのようなビジネスを始めようと考えたのですか。
弊社の代表が元々中古マンションの仲介を手掛けていたことと、中古を買ってリフォームする人が増えてきたからです。特に、立地が良いところに住みたいと考える人が増えました。立地で選ぶ場合、そこに土地がなければ、新築だけでなく中古も視野に入れて選ぶことになります。そこで中古を買って、内装は自由に、おしゃれにリノベーションするという形で家を持つという選択肢が増えてきました。
―――中古を買ってリフォームという住宅取得方法はまだ消費者にはあまり馴染みのないものでしょう。4年前に事業を本格化した際に、まず始めたことはなんですか。
まず、「セカンダリーハウスプラザ」というサイトを立ち上げました。このサイトは、大分県内の中古住宅情報を掲載した物件探しサイトになります。オープンから2年間は県内のあらゆる中古住宅情報を集めては、サイトに掲載するということを続け、圧倒的な情報を持つようになりました。だんだんと検索ページの上位に表示されるようになり、問い合わせも増えてきました。
―――リフォームについてはどのように提案していくのでしょうか。
築浅だったり、あまり大規模な改修が必要ない場合は、従来のリフォーム部門が担当します。大型工事になるとリノベーション事業部が担当します。今年からは仕様と価格が決まっている規格商品の「Re住むリノベーション」を推進しています。また、リノベーション事業部では仲介営業も担当します。
―――新築「ゼロキューブ」のように、値段も仕様もあらかじめ分かるように商品化されているわけですね。
従来のリフォームは値段も仕様も事前には分かりません。この商品はウェブ上でお客さん自身が積算することもできます。事前に分からないということは、お客さんにとって非常にストレスなことであり、これを解消することが重要です。新築のゼロキューブは、単純に言えば、カラーや仕様が3パターンしかない。そこから選んでいきます。これで標準価格が1200万円。こだわりたい方はそれにオプションをつけていくという方法をとっています。これでリノベーションも規格化しようと思いました。
―――リノベーションの場合はどれくらいの単価になりますか。
だいたい700万~1000万円位になります。単価は高いですが、規格化されていますので、営業がそれほど得意でない担当でも売りやすいと思います。実際に未経験者を育てていますが、1年目くらいの若手でも高い成績を上げています。

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