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パナソニックES、BtoC窓口を3年で...

パナソニックES、BtoC窓口を3年で1.5倍3000店に

パナソニックエコソリューションズ社
マーケティング本部 住建営業統括部長  太田勉専務
1111号 (2014/03/04発行) 7面
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パナソニックエコソリューションズ社 太田勉専務

パナソニックエコソリューションズ社
マーケティング本部 住建営業統括部長 太田勉専務

今年は90万戸の強気予測

パナソニックが住宅リフォーム事業の本格強化に乗り出している。2018年に創業100周年を迎える同社は、住宅と車載関連事業の強化を打ち出した上、18年度に両事業で各2兆円の売り上げを狙う計画を発表した。住宅事業の中核を担うES社では、同年度に3500億円のリフォーム売り上げを狙う。太田勉専務・マーケティング本部住建営業統括部長に計画達成に向けた戦略を聞いた。

来年新築着工の読みは85万戸

 ―――住宅事業を大きく拡大する方針を出されていますが、今年から来年に向けた新築着工数をどう読んでいますか。
 今年は89万戸から90万戸いくのではと強気の読みをしています。国内景気の回復を背景として雇用や所得環境の好転、それと金利・地価の先高感、あと当然ながら15年の消費税10%がありますから、その前倒しも来るだろうという予測です。

 ―――来年はいかがでしょう。
 85万戸はあると考えています。ローン減税の終了が17年の12月。そこまではみんな拍車をかけてくれると思っています。ただ、そこからはつらい。15年をピークに世帯数の減少のデータがありますから、2020年はひょっとすると60万戸台がありえます。

 ―――中長期的に新築が厳しくなる中、リフォームは拡大の計画ですね。
 ES社の数字で15年度2800億円、18年度3500億円の計画です。

リファイン店1年で100店増

 ―――達成に向けて、まず強化されるのが拠点の拡充ですね。
 BtoC接点の拡充に重きをおいていますので、その接点の中心となるのが「リファイン店」と「わが家見なおし隊」です。リファイン店は、2013年3月時点で274店でしたが、今年の3月末で100社ぐらいプラスとなる予定でして、15年度で最終500社にしたいと思っています。わが家見なおし隊は13年3月で1770社でしたが、今年3月で2380社ほどになり、15年度2500社の目標が14年度で達成する可能性が非常に高くなりました。13年3月時の1.5倍3000社を作り上げたい考えです。

 ―――なぜ加盟店が急増しているのでしょう。
 例えばリファイン店さんには、オープン時のセットアップ研修と6カ月間のフォロー研修。そして1件1件に外部のコンサルタントがタイムリーに経営指導する仕組みを取り入れています。

 ―――既存のリファイン加盟店に対しての施策は。 
 5月から「家検」というものを始めます。車検という言葉から考えたのですが、建築士による健康診断を家庭にさせていただこうと。住まいのことならなんでも相談くださいというリファイン店を作り上げたいのです。それとできたら品質保証。リファイン店で工事をしたら保証させていただきますという制度を作り上げたい。14年度の課題です。
 あと、パナソニックの20歳のリフォームキャンペーンのCMを相当な本数いれています。パナソニックという名前の冠で、施主が思い描くのは家電か照明ですよ。そこで、パナソニックはリフォームをする会社というイメージを高めたい。昨年同様6月からキャンペーンをスタートします。

 ―――ショールームではイベントを行っていましたね。
 昨年は9月から11月に集中的に展開し、417回行いました。期間中の成約金額は前年比20%増の約180億円です。今年は500回ほどにしたいと思っています。

iPadを全ショールームに

 ―――商品では昨年6月にリフォーム向けキッチンとバスの「リフォムス」を出し、iPadを使ったシミュレーションもスタートしています。
 キッチンから始めたのですが、自宅の写真をiPadで撮りましてリフォムスをはめ込む。どんな感じになるか3Dで分かります。おまけにカラーも変えられますから、非常に好評です。

 ―――リフォムスは昨年6月にだされましたが販売の計画は。
 前年の2倍以上です。水回り建材におけるリフォーム売り上げ比率が現在(2012年度)31%ですから、2015年度までに50%まで引き上げる計画です。あとリフォームでいうとエネルギー。間違いなく太陽光を軸としたエネルギーリフォームは加速します。その両軸で展開していきたい思いです。

 ―――今後増加が見込まれる中古流通も、リフォームを後押ししそうです。
 約750万から800万戸の空き家がありますし、可処分所得が低下していますから、一時取得者の新築離れも起こります。そして、国が誘導するインスペクション制度。この3つから考えたとき、新築から中古への流れは明白だと思っています。

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