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選ぶ楽しみのある「内装コーディネート」...

選ぶ楽しみのある「内装コーディネート」支援システムを開発

青山学院大学理工学部
経営システム工学科 梶山朋子助教
1122号 (2014/05/27発行) 3面
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青山学院大学理工学部 経営システム工学科 梶山朋子助教

青山学院大学理工学部 経営システム工学科 梶山朋子助教

 色、雰囲気、模様、単価という4つの切り口で膨大な内装コーディネートの中から簡単に理想のイメージを検索できる支援システムを開発した青山学院大学の梶山朋子助教に聞いた。

 ―――色やテイストに関する項目についてのリングを回すと、膨大な数の内装コーディネートの中からある程度の数まで簡単に絞ることができます。
 実は、このリングを回して感覚的にある一定の情報に行き着くというのは星座の早見表から着想しています。日時と方角を合わせると目の前に見える星座が表示される。同じように内装のコーディネートもいくつかの項目についてリングを回しながら、ぼんやりとした頭の中のイメージに近いものを探して形にすることができます。

内装コーディネート一番外側のリングに検索の切り口(色、雰囲気、模様、単価)があり、これを回して検索条件を絞り込む。リング中央はコーディネートエリアで、選択した素材を随時適用させてコーディネートを確認することが可能。

 ―――検索インターフェースが専門ということですが、非常に感覚的に検索できるシステムを開発されていますね。
 インターネット上で検索をするときに最も一般的なのが知りたい情報をキーワードで探す「キーワード検索」です。ただ、頭の中になんとなくぼんやりしたイメージがあるけれど、明確に何が探したいのかよくわからない場合、このキーワード検索は難しいものになります。明確なキーワードがわからない状態では調べられませんから。より直感的に複数の検索の切り口(ファセット)を組み合わせることで、情報を閲覧できる「ファセット検索」の手法を採っています。

 ―――よりダイレクトに目的の情報を目指すキーワード検索よりも、複数の候補を見ながら絞り込めるファセット検索には選ぶ楽しみがありますね。
 そういった意味では、キーワード検索は男性的、ファセット検索は女性的と言えるかもしれません。洋服などの買い物でもそうですが、女性は選ぶ過程を楽しみたいと考えていますからね。

 ―――内装コーディネート支援システムだけでなく、同じシステムを活用した様々なものを開発されていますね。
 元々、私は検索インターフェースの開発が専門ですので、それを使って調べるデータの内容はどんなものでも基本的に構いません。植物図鑑であったり、インテリアであったり、アプリであったり。私がこのリングを使ったファセット検索のインターフェースを開発したのは大学院時代でした。それから、改良を加えながら、様々な分野に応用を試みています。住宅分野でも、より選ぶ楽しみを持ってもらえるものが作れるかもしれません。

この記事の関連キーワード : アプリ インテリア キーワード コーディネート 内装 支援

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