SUVACO 中田寿社長
1万枚の写真から業者選びを
約1万枚ものリフォーム・新築事例写真が見られるサイト「SUVACO(スバコ)」。リフォーム・新築したいユーザーは、サイトに掲載された数多くの写真を見て、自分の好みに合う業者を見つけることができる。運営会社のSUVACO(東京都港区)の中田寿社長は「住宅のあらゆるプロとユーザーが出会うプラットホームにしたい」と話す。
―――「SUVACO」の特徴は。
このサイトは建築家、インテリアデザイナー、リノベーション・リフォーム会社、メーカーといったあらゆる住宅の専門家とユーザーが出会うプラットホームです。現状、約1万枚の施工事例写真が掲載されています。これらは265社の方たちから写真を提供してもらっています。登録は無料で、サイトを通じて契約に至った場合に費用が発生する成功報酬型のサイトです。
SUVACOのトップページには事例写真がずらりと並ぶ。画像から好みを探し、そのまま業者にコンタクトが取れる。
―――なぜ施工事例写真をメーンコンテンツにしたのでしょうか。
例えばユーザーは、500万円の予算ならどんなリノベーションができるのか、誰に頼んだらいいのか、ということが分からない。それを解決するのが膨大な事例写真のデータベース。500万円の予算ならこんな事例があって、こんな人たちに頼めますよと。こういうマッチングを提供します。ユーザーはいきなりプロに依頼するのはけっこう垣根が高い。その垣根を下げるために、まず事例写真が必要なんです。
―――どうしてこのようなサイトを立ち上げたのでしょうか。
兄が建築家で、ユーザーとのマッチングが非効率なマーケットという話を聞いていました。建築家の方はリフォーム・リノべができる人も多く、実際にこの市場に入りたい。しかし、消費者は建築家に頼めると思わない。こういう問題を解決したいと思いました。
―――今後の強化策は。
写真数を早期に10万枚に増やしたい。プロの方は潜在的にかなりの数の写真を持っているのですが、全部出し切っていない。出せばマーケティングできますよと伝えたい。
―――3月には扶桑社と業務提携し、リノベーションのマッチングサイト「リノべりす」も立ち上げました。
扶桑社さんが発行している「リライフプラス」という雑誌と連動したサイトです。今はこの雑誌に掲載されている企業の約30社が登録されています。コンテンツの特徴は扶桑社さんのクオリティの高いリノベーション関連の記事が読めること。今は100記事くらいあります。
リノベーション検討ユーザー向けのマッチングサイト「リノベりす」。記事で知識を得て、画像でイメージを膨らませることができる。
―――どんな内容の記事が人気ですか。
やはり記者の目を通した記事が人気です。事例写真にもいくら費用がかかったか、というデータや、実際に使用した素材なども掲載されているので、より具体的に分かります。また8人のリノべファンによるブログもアクセスが多い。特にDIYの記事が人気です。
―――実績はいかがでしょうか。
相談や資料請求などのアクションは3月、4月、5月で倍、倍、倍というように増えてきています。
―――リフォーム会社の料金体系は。
月5万円、月10万円、成功報酬型といくつか用意しています。
―――今後新たに始めるサービスは。
今、「プチリノべ」が流行してきています。フルリノべは手が届かないから、まずはライトなところから入っていきたいというような人向けのサービス、コンテンツを強化していきたいです。

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