GREE、リフォーム市場をわかりやすく 工事費込・定額制商品で勝負
グリーユナイテッドライフ
浅沼達平社長 / 金子泰章取締役COO
ゲーム事業を手掛けるグリー(東京都港区)が、オンライン上でリフォームを依頼できるサイト「いえプラス」を立ち上げた。掲載されている商品は全て工事費・諸経費込みの定額制。価格のわかりやすさが特徴だ。現在、8エリアで工事に対応しているが、今後は全国対応していく。なぜ、今リフォーム事業参入なのか。サイト運営を行うグリーユナイテッドライフの浅沼達平社長、金子泰章取締役COOに話を聞いた。
―――リフォームサイトを立ち上げた背景は。
浅沼 昨年11月にゲーム事業に続く柱を育てるという方針が打ち出されました。12月には新規事業の検討会議が行われ、役員8人がそれぞれのアイデアを持ち寄りました。そこで出たアイデアで形になったのがブランド品の買い取りサイト「uttoku」と、ホテル予約アプリ「Tonight」です。それから、今年の4月下旬に第2回の新規事業会議が行われ150の案が寄せられました。その中で4つが有力な候補となり、その中の一つにリフォームがありました。
―――なぜリフォームが選ばれたのでしょうか。
浅沼 調べてみると、リフォーム市場にはさまざまな問題があり、これらの課題をインターネットを使って解決できるのではと思いました。その時たまたまですが、私の親が実家のトイレとキッチンをリフォームしていて、それがけっこうな金額だったんです。その価格は適正なのか、いろいろなチラシを見てみると価格がバラバラ。価格の統一感がないということが気になりました。
金子 リフォーム会社にとっては当たり前のことでも、ユーザーはわからない。こういった"情報の非対称性"をなくしていくことがインターネットでできると思いました。価格の不透明さだけでなく、リフォームにはいろんなメーカーの商品があって、それぞれの魅力がわかりにくい。さらに、どこに頼めばよいかもわからない。もっとリフォームをわかりやすいようにすれば、市場拡大に寄与できるのではと。
―――ターゲットユーザーは。
金子 リフォームしたいけど、よくわからないから躊躇している方。この方たちにわかりやすくリフォームを紹介する。これは新たな需要を生み出すことになります。
―――価格設定はどのような考えで決めたのか。
金子 価格は業界最安値というような割安感を打ち出すのではなく、あくまで適正価格。重要なのは、定番の品揃えをわかりやすくパッケージングしていくこと。
―――現場調査して追加の工事が必要だった場合は。
浅沼 そのような時は現地調査後に価格が変動することを伝えて検討してもらうようにします。
―――契約方法は。
金子 工務店に材工で請け負ってもらいます。
―――どんな商品が売れそうか。また、1件の成約単価はいくらくらいを想定しているか。
金子 現状では、床・壁、水まわりの反響が多い。単価については20〜30万円だと思います。
―――このビジネスは既存のリフォーム会社との競合となるのか。
浅沼 競合ではなく、支援するというスタンス。工務店・リフォーム会社はネットでの集客が弱いところが多いですが、それを私どもが代行するというようなイメージ。
―――グリーならではのリソースを今後どのように生かしていくか。
金子 これまで10年間、モバイルを追求してきました。その知見をいかしていきたい。

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