BAC 長谷川祐貴 社長
既存の窓枠を取り外さずに新しいサッシの取り付けができる「発砲工法」の普及に、BAC(愛知県一宮市)が注力している。同社の長谷川祐貴社長に話を聞いた。
サッシメーカー同様の保証が可能に
――「発砲工法」は硬質発泡ウレタンでサッシを既存枠に固定するため、溶接ビス止めのいらない工法ですね。どんな点がメリットですか。
室内側からの施工も可能で、足場が不要になる点が大きな特徴です。3性能でJIS規格明済(水密性能:W-5・気密性能:A-4・耐風圧性能:S-7)で高い性能を実現し、コストカットと工期を約2/3まで短縮して窓やドアの交換が行えます。
――新たに保証面でも充実したとか。
発砲工法メーカーとして、ビル用サッシメーカー同様の保証が可能になりました。保証期間は引渡日より2年間です。
ただし、工法不具合による雨水侵入は10年間保証します。
――この工法は元々、沖縄県のマルヨ(沖縄県国頭郡)が開発したものですね。御社は、この事業を7月に譲り受けて普及を加速させる狙いですね。
弊社が事業譲渡を受けて、これまでは沖縄のみで行っていた施工研修や技術指導を今後は全国で行えるようになりました。8月に千葉と愛知で発砲工法施工者研修を行い、新たに4人の施工者が増加しました。現在は全国で55人の施工者がいます。今後2年間で100社300人まで増やしていきたいと考えています。
――この工法を施工できるようになるためのコストや期間はどのくらいでしょうか。
初期費用は12万円です。施工者になってもらうためには3日間の発砲工法施工者研修を受けていただきます。工法を利用する際には発泡ウレタンを弊社から購入する形になりますが、年間の固定費用やロイヤリティは不要です。「発砲工法」は省エネ性、施工性の高さ、コストを抑えられる面など優れた点が多くあります。より多くの現場で利用してもらえることで、消費者にも工事店の方にも大きなメリットをもたらす技術なので、一気に全国に広めていきたいと考えています。

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