タカラ通商 三上幸男 社長
配管と住設で228億円
配管材料と住設機器の流通で年商228億円を売り上げるタカラ通商(大阪府大阪市)。近畿トップクラスの規模を誇りながらも、三上幸男社長は「リフォーム需要の高まりを受け、さらに住設分野を拡充する」と意気込む。
―― 今期は売上高235億円を目指しています。上期の実績はいかがですか。
8月時点での売上高は95億円になりました。消費税前の駆け込み需要によって出だしは快調だったのですが、4月からは伸びが停滞気味です。しかし例年、下期の方が業績は良いので、235億円という年度目標は変わらず目指しています。
―― 今後は新築着工の伸びがなかなか期待できない中、どのようなことに力を注いでいくのでしょうか。
おっしゃる通り、新築分野は今後ますます厳しくなると思います。ですから今後は、リフォーム市場の開拓にさらに力を入れます。当社には関西一円18カ所に営業拠点がありますが、ここにリフォーム専門のスタッフを投入することを考えています。
現在、大阪の営業所スタッフをリフォーム専門部隊である住環境システム営業所に入れ、リフォームの知識と経験値を積んでもらっています。これまでは主なお取引先がサブコンさんでしたが、リフォームとなると工務店さんがメーン。現在はこうした顧客ターゲットの変化に対応できる社員を育成している最中です。
―― リフォームと新築の売上比率は、現在どのくらいですか。
新築が7、リフォームが3です。ですが近い将来、この比率は5対5になると見ています。実は5年ほど前から、住設メーカー各社のご協力を頂きながら「タカラリフォームネットワーク」を組み、リフォーム関連の勉強会を展開しています。現在は百数十社が集まるネットワークへと成長していますので、これをさらに活性化していきます。
―― もともと配管材料の商社としてスタートを切っておられますが、現在は住設がメーンですね。
20年前は配管材料が主でしたが、競合他社が多いため、安定マーケットのようで実は競争が熾烈。そうしたこともあり、徐々に住設にシフトしてきたんです。現在は住設比率のほうが高く、配管材料は全体の4割程度。以前は取引先の2位だったLIXILさんが、現在は管材の積水化学さんを抜いてトップになっていることからも、当社でいかに住設事業が活発になっているか分かります。
―― 住設中心の展示即売会「タカラフェア2014」では、成約数が目標を上回ったと聞いています。
おかげさまで、目標の5億円を超え、およそ6億円の成約額となりました。タカラフェアは何年かごとに行っているイベント色の強い展示会ですが、この4月に開催したフェアは、当社が55期を迎えた記念事業として行ったものです。
主要な取引メーカーには130小間にも及ぶブースを出していただき、関係者はもちろん、家族連れの来場もあり、盛況のうちに終えることができました。なかなか大きな市場拡大は望めない時期ですが、出展にご協力いただいたメーカー各社をはじめ、取引先の皆様といっしょに、難局を乗り切りたいですね。
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