オリバー 小川博司社長
リフォーム売上高は12億円と、富山県ではトップレベルの実績を持つオリバー(富山県富山市)。同社は今年10月に、外装リフォームのボランタリーチェーン「GAISO(ガイソー)」を立ち上げた。今なぜ、外装リフォーム専門店を推進するのか。その狙いを小川博司社長に聞いた。
2人で月10件契約
――今年3月、石川県金沢市に外装専門店「GAISO(ガイソー)」をオープンしました。実績はいかがですか。
8月、9月は営業2人で月10件を超える契約が取れました。ただ、オープンした3月、4月の最初の2カ月間は相見積もりでバタバタ負けた。富山で実績はありますが、石川ではほとんど知られていなかったこともあります。
ただ、5月以降は目標を達成。基本的なことを手抜きせずにやったことで契約率が7、8割に上がりました。初年度は2人で1億円の売上高が目標です。

石川県金沢市にあるGAISO
――反響営業が主体ですね。
チラシ反響営業が中心です。月20万部のチラシをまいています。平均単価は40坪ほどの家で100万~110万円。1件決まれば広告費はペイできます。
――具体的にはどんな提案をしているのですか。
例えば「アプローチブック」というものを使って営業しています。外壁の劣化の種類や、その劣化を放置しておくと、これからどんなトラブルが起きるのかを気付かせることが狙いです。
例えば北陸は寒いですから、外壁が劣化し、水が浸入して、それが凍ったりしてしまうと外壁が破裂してしまう。このような基本的なことを、先生と生徒のような関係で気付かせてあげることが大切です。

営業に使える「アプローチブック」には、屋根をリフォームしないとどんなトラブルになるかについて解説するページがある
水まわりは競争激化
――このノウハウを同業者に提供するボランタリーチェーンを10月から開始しました。なぜ立ち上げたのでしょう。
共通のブランドを使って外装専門店の認知度を高めていきたいからです。新潟、滋賀、長野、栃木、茨城、神奈川、愛知など、加盟契約と内定を合わせると10社ほどが決まっています。
対象はリフォーム会社でも工務店でも構いません。今までのリフォームに加えて外装リフォーム事業をプラスオンするというビジネスモデルだからです。もちろんこれまで外装をやっていた会社でも構いません。1年で30社に増やしていきたいです。
――どんなサポートをするのでしょうか。
折り込みチラシやホームページによる集客サポートをします。さらにオリジナル塗料が使えます。このほか、ショールームの運営や営業マニュアルなどでお手伝いします。
――オリバーでは元々外装が強く、年商12億円のうち半分ほどを占めます。今は総合リフォームを展開して売り上げを伸ばしていますが、今なぜあらためて外装の専門店を作ったのでしょうか。
水まわり系のリフォームはこれからじり貧になっていくのでは、と考えています。うちは伸びていますが、業界的にはいずれ曇り、雨が降る。というのは今、大手家電量販店やホームセンターなどの大資本がこの業界に入ってきています。
実際、富山の方ではエディオングループの100満ボルトさんがあって、水まわり系のリフォームでかなりのシェアを占めておられます。これは水まわりでは勝てないぞと、どうしようかとずっと考えていました。

最新記事
この記事を読んでいる方は、こんな記事を読んでいます。
- 1656号(2025/07/14発行)11面
- 1655号(2025/07/07発行)19面
- 1655号(2025/07/07発行)16面
- 1655号(2025/07/07発行)17面
- 1653号(2025/06/16発行)12面