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PPK(健康長寿)リフォームを推進 岡本銘木店 佐藤原二社長

岡本銘木店
佐藤原二 社長
1152号 (2015/01/13発行) 14面
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岡本銘木店 佐藤原二社長

岡本銘木店 佐藤原二 社長

 木材建材・抗酸化陶板浴の販売をメーンに、年間93億円を売り上げる岡本銘木店(大阪府吹田市)。高齢者向けリフォームの推進に意欲的に取り組む佐藤原二社長は「これからのリフォーム産業で収益を伸ばすには、付加価値・差別化が必要」と話す。

超高齢化社会のニーズに応える

――高齢者が亡くなる直前までピンピンと元気に活動する「ピンピンコロリ」を叶える「PPKリフォーム」を提案されています。

 地域工務店のネットワークである近畿木造住宅協会と連携をとり、昨年の7 月からPPK住宅へのリフォームに着手しています。現在は、同協会に加盟している工務店のうち、9社が協力してくれています。

――なぜ今、PPKの、しかもリフォームなのでしょう。

 当社は、プレカット済みの材木の販売が売り上げの4割を占めています。しかし現在のマーケットでは新築の需要は減少の一途をたどっている。平成9年には全国で年間160万戸の新築住宅が建設されていたのに、一昨年は80万戸。このままでは近いうちに50万戸という数字もありえると思っています。そうした状況を想定して着手しました。

――新築からリフォームへの市場構造変化を捉えた取り組みですね。

 時代をしっかり見据えないといけません。当社はもともと、銘木店として昭和26年に創業しました。昔の住宅は和室がメーンで、その和室には欄間がつきもの。作れば売れる時代だったのです。しかし時代が変わり、和室の需要が激減した。そこで新しい事業として着手したのが、ハウスメーカー向けの木材でした。新築住宅の需要も多かったため、業績は大幅にアップ。平成9年には売り上げが160億円に伸びました。

――しかし、それも続かなかった。

 そうです。その後、リーマンショックの影響やハウスメーカーの取引形態の変更などで、木材が売れなくなってきた。そして、平成22年に72億円にまで売り上げが落ちたとき、これからの住宅に求められるものを、もう一度考え直したのです。

――これからの住宅に求められるものとは。

 付加価値、そして従来の住宅との差別化です。断熱や通気性を確保する省エネ住宅や、耐震性能の高さなど、快適性や安全性といった付加価値があるものが求められると思います。

――具体的な対策は。

 これまでにもWB工法やSE工法、セルロースファイバーなどを取り入れて、ハウスメーカーに提案してきました。そして、そうした戦略の中で、これからの住宅のキーワードとなる大きな柱はなんだろうと考え、出てきた答えが「健康」だったのです。

――健康からPPK住宅につながった。

 健康をより意識される世代は、やはり高齢者です。そこで高齢者の方にとって付加価値のあるものを探し、目を向
けたのが抗酸化作用をもつ素材です。抗酸化作用を高めるには適度な運動がよいとされていますが、それも難しい方もいる。そこで壁紙の下地に抗酸化処理をして、抗酸化糊を使うなどのリフォームを提案しました。

――「陶板浴」の施設も作られたそうですね。

 兵庫県加東市と大阪府吹田市に設け営業も始めました。サウナのように息苦しくなく、横になっているだけで健康維持や疲労回復に効果があるのが特徴です。

 やはり高齢者の方や、大病を患われて体力が低下している方に人気がありますね。定期的に利用するリピーターもたくさんいらっしゃいます。

――PPKリフォームの今後の展望は。

 PPKという言葉の認知度が現在は10%ほどだと言われていますが、超高齢化社会の今、これからはもっと注目が集まると感じています。そうなることで、より健康回復住宅の持つ付加価値に気づいてくれる人が増えればよいなと思っています。認知度を少しでも高めるために、兵庫県から滋賀県までのエリアを走る社用車にも「ピンピンコロリリフォーム」という大きなステッカーを貼って宣伝しています。

社用車にも「ピンピンコロリリフォーム」という 大きなステッカーを貼って宣伝
社用車にも「ピンピンコロリリフォーム」という大きなステッカーを貼って宣伝

――健康回復住宅以外で強化したいところはありますか。

 主力のプレカット済み木材の販売エリアを広げようと考えています。現在は兵庫県姫路市から滋賀県までの近畿エリアで、約1000店の工務店と取引を行っていますが、平成27年は三重県四日市市まで販売エリアを拡大する予定です。近畿エリアから一歩踏み出すことで、また新しい展望が見えてくるのではないかと期待しています。

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