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リビエラ、歴史ある伊タイルを日本の住宅へ

リビエラ、歴史ある伊タイルを日本の住宅へ

リビエラ
加藤久和 社長
1179号 (2015/08/04発行) 5面
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リビエラ 加藤久和社長

リビエラ 加藤久和社長

 リビエラ(静岡県静岡市)は、イタリアなどヨーロッパタイルをメーンに世界の石材、レンガ等の建築資材の輸入販売で業績を伸ばしている。輸入タイルの魅力や今後について、加藤久和社長に聞いた。

リビエラ ショールーム玄関ショールーム玄関

9割が戸建住宅への販売

―― 2年半前、東京の西新宿にショールームを開設しました。

 北海道から沖縄まで全国7カ所に工場はあったのですが、西新宿に東京本社とショールームとを同時に開設しました。ショールームは"また来たくなる"をコンセプトに、イタリア製タイル中心のサロン空間になっています。現在、月に150~200人くらいのお客様がいらっしゃいますが、そのうち3割は戸建て住宅の施主様です。

―― 御社は新築の注文住宅の標準仕様等で、売り上げを前々期約18億、前期約19億円と順調に伸ばしています。

 当社が「リビエラストーン」として設立した1997年はちょうどバブル時で、住宅の玄関に使う御影石や大理石の需要が高く、主に石を輸入していました。しかしヨーロッパではタイルの方が盛んということもあって、2007年に社名も「リビエラ」に変え、輸入タイルをメーンに扱うようになりました。現在、売り上げの9割が戸建て注文住宅の玄関のたたきやステップに使われています。

色合い、デザインで〝選ぶ喜び〟を色合い、デザインで"選ぶ喜び"を

技術が支える伊タイル文化

―― イタリアというと、ボローニャで開催される世界最大のタイルの展示会「チェルサイエ」が知られています。

 私たちも毎年行きますが、世界900社以上のタイルメーカーが出展し、東京ドーム3.5個分という会場に、タイルだけでも10棟くらいパビリオンが立ちます。とても全部を見て回ることは難しいですね。

――イタリアのタイルは、世界一位の輸出産業です。日本と規模感が違うでしょう。

 工場は、原料を粉にするミルからプレス、釜、インクジェットなど仕上がりまで、ほぼオートメーション化され、生産量が全く違います。タイルメーカーは160社ほどありますが、ほとんどがセラミックプレス機の世界的メーカーSACMI(サクミ)社の機器を導入しています。他の国でも使われていますが、釉薬(ゆうやく)だけは門外不出だそうで、あの独特な発色は他では再現できないですね。

――ヨーロッパの輸入タイルにこだわる理由は何でしょう。

 私は住宅部材には"選ぶ喜び"があると思います。特に女性は男性よりも色彩の感覚が優れているといわれますが、イタリアタイルの色合い、雰囲気にとても敏感に反応されます。デザイン面でも、イタリアでは工場ごとにデザイナーがおり、毎年新作を「チェルサイエ」に出品しますので、種類が多く選択肢も広がります。

―― 今後、リフォーム業界での展開は。

 玄関向けタイルがまだ多いのですが、室内の壁や床材へのニーズも増えてきました。最近はタイルデッキが好評です。タイルは劣化が少なく給水率も低いので、メンテナンスも楽ですし、シロアリ等の心配もありません。室内とテラスをフラットに結ぶグレーチングをご使用になれば、段差なく行き来することができます。そのような実用性に加え、輸入タイル独特のニュアンスで表情が一変しますので、リフォームでご提案いただきたい商材です。

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