手描きパースはプレゼンには有効なものの、作成に時間や手間を取られてしまう。そこで導入したいツールが「iPad Pro」だ。手描きの温かみを残しつつ、完成までの手間を省き、時間を短縮できる。図面・パース・見積もりといった紙資料の管理に疲れた営業マンやプランナーは必見だ。
◆この方に聞きました◆
手描きパースの手間や無駄が激減 iPad Pro の活用
手間のかかる手描きパース ペーパーレスで超効率化
みゆう設計室 中川 由紀子 代表
2005年に独立し、みゆう設計室を神戸市に開設。家事や子育てが楽になり家族が笑顔になる、主婦・母親目線の住宅設計をコンセプトにし、リノベーションや新築の設計をメーンに手掛ける。女性目線のコラム執筆や情報発信も積極的に行う。設計事務所の名前は、子供達の名前の一部を組み合わせて名付けられた。プロサッカーチーム、ヴィッセル神戸の大ファン。
紙のデメリットを解消
紙にパースを手描きし、コピックで色塗りをしていた頃は、塗り間違えたら最初からやり直し。イメージの色のペンがなかったり、途中でインクが切れてしまったり。提案内容に合わせてコピックを買いに行く手間もありました。
iPad Proは専用の電子ペンで画面に直接文字やパースを描き込めるので、手描きの良さを生かしつつ、紙のデメリットや手間を解消できます。
商談時のイメージ共有にも一役買っています。打ち合わせで「床の色が少し濃い」「窓を小さく」というご要望があったら、これまでは、事務所に一度帰りパースを修正していました。今では商談の場でパースをすぐ書き直し、納まりや色等も確認して頂けます。
書類仕事にも活躍
設計の仕事は、図面や間取の作成、見積もりの確認など、たくさんの紙が必要です。これまでは職人さんから資料が送られてくると、一度プリンターで印刷。修正や確認事項を紙に書き込み、さらにそれをスキャンしてパソコンに取り込み、メールに添付して送るという手間がありました。
今では画面上でデータに書き込み、そのまま先方に送れるので、一連の作業を省くことができます。
iPad Proは今では仕事に欠かせないツールになっています。
こんな事を感じていたら、iPad Proを使ってみよう!
✓ 手描きパースの作成に時間や手間がかかっている
✓ パースやカタログなど紙資料の管理に苦戦している
✓ 紙資料の出力やスキャンを面倒に感じている
パースの色塗りがスピードアップ!
Step 1 遠近法のグリッドを使用しパースを下書きする
使用しているアプリは『Adobe Photoshop Sketch』。遠近法のグリッドは、1点透視と2点透視線を設定する事が可能。寸法や形状などをラフで描いたら、透明度50%くらいに。レイヤを重ねて清書をし、下書きのレイヤを非表示にする。
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Step 2 部位ごとにレイヤを分けて色を重ねていく
床、壁、天井など、塗る場所毎にレイヤを分けて色を重ねていくので、色の塗り間違いやコピックのインク切れで、イチから塗り直す必要もゼロ。まずは線を気にせず勢いよく広めに塗り、消しゴムツールで細部を消していくと綺麗に仕上がる。画像ツールは水彩ブラシを使用。
《顧客のイメージに合わせ自由自在に変更できる》
小上がり部にある窓のサイズを小さくし、クロスの色を変えてアクセントの壁に変更。デジタルなので、形状も色味もその場で修正する事が可能だ。
iPad Pro活用術の続きは
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