施主の前でプランを作るから効果抜群!
3Dパースプレゼン術
「お客様の目の前でプランを作る姿こそ、何倍も優れたプレゼン術です」と話す稲川さんが、現役当時実際に行っていた、ノートPC1台で行う3Dパースプレゼン術を紹介。特訓して、施主の目の前で一緒にプラン作りが出来るようになろう。
◆この方に聞きました◆
SKET17 DESIGN 稲川 勝幸 代表
「提案する」プレゼンから「気付かせる」プレゼンに
埼玉県の中堅ハウスメーカーで、一級建築士免許を持つ営業職として20年以上勤務。リクルートスーモカウンター(埼玉県)で個人受注の部で3年連続1位を獲得。昨年末に独立し、現在は設計デザイン・コーディネートの他、3Dパースデータ変換入力代行や、営業打ち合わせ同行・代行などコンサルティング業務も手掛ける。自身で行ってきた営業スキルを伝授する人材育成セミナーは受講生延べ1,000人を超える人気セミナーに。
その場で一緒にプラン作成
自らの要望に気付いてもらう
作成する姿こそ数倍優れたプレゼン
プレゼンにおけるリフォーム営業マンの役目は、プラン提案する事ではありません。お客様自身に自らの要望に気付いて頂く事が、営業マンの最大の仕事です。その為に、私がハウスメーカーの勤務時代に実践していたのが、ノートパソコンと3Dの図面ソフトを用いり、初回訪問でお客様と一緒にプランを作り、お客様自身も言語化出来ていなかった要望を引き出すというものでした。
お客様は、提案されたプランに対して良い・悪いと判断する力は正直余りないと思っています。プランを可視化し、動線や、色、テクスチャー、家具の配置などを変更して見せていくことで、自分の要望に気付くものなのです。
打ち合わせの初期段階において施主の目の前で図面を打ち込み、まるでスケッチを描くように、図面や3Dパースをどんどんと作成。施主の要望をスピーディーに反映させ、その場で見せるというワクワク感がプレゼン成功の鍵を握る。
私が駆け出しの営業マンの頃、時間をかけて作り込んだプランで綺麗!と自画自賛している時ほど契約が決まらないという事が多くありました。例えクオリティが低くても、お客様と一緒に決めたプランには敵わないのです。その場でお施主様とプランを一緒に考えワクワク感を高めること。プロと一緒に間取りを考える事が喜びや感動に繋がり、強いては契約率のアップに繋がるのです。私は図面やプランを作成している姿こそ数倍優れたプレゼンだと思っています。プランを作成する過程を見せないのはとても勿体ない事です。
見積りやプレゼンの提出に1~2週間の期間を設定する方も多いかと思います。プランの方向性だけでもその場で一緒に盛り上がりながら作る事が出来ればお施主様のリフォームに対するモチベーションも高まるはず。その場で要望を可視化してプラン作りを一緒に楽しむ。是非、実践してみて下さい。
こんな事を感じていたら
ノートPC1台でプレゼンしてみよう
✓初回訪問時やヒアリングで場の盛り上がりに欠ける事が多い
✓商談にパースを持参しても契約率が思わしくない
✓パース提出後に修正や変更点が多く出る
その場で図面制作する為のソフト選びのポイント
(1) 誰にでも簡単に扱えるソフト。特に立体化と変更が簡単。
(2) ノートPCでも持ち出せるデータの軽さ
(3) 個人でも購入可能な価格帯
※稲川さんは、メガソフトの『3Dマイホームデザイナー』を使用。
顧客の目の前で、最短30分で3Dパースを完成させる
【STEP 1】
初回の商談に挑む前に準備しておくこと
事前に現況の図面が手に入れば、商談前に入力しておき打ち合わせに臨む。出来るだけ、お客様の要望や色やテイストの好みを聞いておくとパースも作りやすい。
【STEP 2】
お気に入り・履歴・コピー等の機能をフル活用して平面図を入力
出来る限り時間を短縮するため、使える機能は全て活用してスピーディーに図面制作。稲川さんは、2階建ての住宅モデルの図面やパースも30分程度で完成させる事が出来る。
【STEP 3】
必要な家具を配置し立体パース化
図面が完成したら立体化。内観パースを見せながら、内装の色やテクスチャーを変更させていく。プレゼンシートを完成させる事も簡単だ。
稲川さんに聞く
契約を獲得するために大切なこと
紹介する2つの事に気を付ければ、施主の要望をより引き出し、パースに盛り込む事が可能だ。
●質問力は「聴く技術」の延長戦上にある
図面を作成するのに最低限必要な情報だけを引き出す質問ではなく、相手が伝えたい事に対して質問(聞く)するように心掛けよう。言い換えれば質問とは、相手の自己申告の「裏」を取る作業とも言える。正しい「聴く」が出来るようになれば質問力がアップし、「聴く」はディフェンスではなく、むしろ攻めの対応だという事を実感出来るようになるはず。
●使う言葉の質を上げて印象度をアップさせよう
営業担当者のプレゼン力や接し方に選ばれるか否かがかかっている。接客で心掛けたい事の1つが言葉遣いだ。例えば心理学で「考える枠組み変える」という意味のリフレーミングという用語がある。物事や言葉にどんな+の意味や価値があるのかを考え言葉を選びながら会話をしていくと、施主に与える好感度もぐっとアップする。
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