「つっぱり棒博士」として、つっぱり棒の正しい使い方を啓蒙。新たな活用方法やこれまでにないつっぱり棒の商品開発に日夜情熱を注ぐ人物がいる。平安伸銅工業の3代目社長竹内香予子代表だ。150本以上のつっぱり棒を活用した「つっぱり棒ハウス」に暮らす竹内香予子社長に、つっぱり棒の魅力とその可能性を聞いた。
つっぱり棒博士
平安伸銅工業(大阪府大阪市)
竹内 香予子 社長
《プロフィール》
新聞記者を経て、2015年につっぱり棒の老舗メーカーで業界シェア第1位を誇る平安伸銅工業の3代目社長に就任。「つっぱり棒博士」を自称し、自社・他社問わずさまざまな種類のつっぱり棒の使い方を熟知。整理・収納にとらわれない新しい使い方や商品開発に力を注ぐ。2LDKの中古マンションをリノベーションした自宅には、150本以上のつっぱり棒が使われ「つっぱり棒ハウス」としてメディアでも多数紹介されている。
家に150本以上つっぱる
壁面を簡単に棚にできる「LABRICO(ラブリコ)」や人気のクリエイティブユニットとコラボした「DRAW A LINE」といった、従来のつっぱり棒のイメージを覆す商品開発で知られる平安伸銅工業。
「DRAW A LINE」の横使い。衣類をかけたり照明を組み合わせたりできる
同社の竹内香予子社長はつっぱり棒博士として、新たな活用方法を研究し、正しいつっぱり棒の使い方の啓蒙にも力を注いでいる。自宅で使われているつっぱり棒は、なんと150本以上。
「3年前に2LDKのマンションを購入し、ワンルームにリノベーションしました。作り込みを最小限にし、簡単に取り外しできるつっぱり棒を活用し、暮らしに合わせて住まいを変えていくことを前提にリフォームしました。つっぱり棒なら、住まいをその人らしく使いやすく変えられます」
コンロ奥に同社のつっぱり式のキッチンラック「SPLUCE(スプルース)」を固定
自宅を実験・検証の場に
竹内代表の自宅では、あらゆる場所で、自社他社問わず太さや長さの異なるつっぱり棒が縦横無尽に使われ、デッドスペースが有効活用されている。さまざまな使い方が検証され、それが商品開発のアイデアにつながっている。
短いつっぱり棒にS字フックで調味料を吊るす
つっぱり棒の活用は、リフォームの一歩手前の住まいの工夫や知恵ではあるが、竹内社長はこうも話す。
「限られた予算の中で、お客様がこだわりたいところには予算を割き、その他はつっぱり棒を活用して暮らしがより快適になるプランを提案して頂きたいですね。私は料理が大好きなので、リフォームでは造作キッチンにしたり、タイルを貼ったりしました。夫婦の趣味が読書なので、壁面収納も作っているんですよ」
つっぱり棒はダサい・安っぽいというイメージは、ひと昔前の話。気軽に取り付けられ、空間を有効活用できるつっぱり棒は、住まいの隠れた立役者。
つっぱり棒とコラボしたリフォームに挑戦してみてはどうだろうか。
目隠しのカーテン用に、手前にもう一本のつっぱり棒を
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