関西エリアを中心に、住宅リフォームを手掛けるコニージャパン(大阪府大阪市)で、主に大規模工事を担うのがスペースアップ事業部だ。大阪本店の店長栗山正寛さんは、工期を遅らせない段取りのプロ。大工工事を軸に考えることで、工期遵守に徹している。
コニージャパン(大阪府大阪市)
住宅事業を手掛ける総合リフォーム店で、年商67億円。水回り専門の「リフォーる」、大規模中心の「スペースアップ」、リノベーションの「プロスタイル」と、工事規模によってブランドを分けた店舗展開をしている。関西を中心に、関東・九州の一部にも店舗を構える。
スペースアップ事業部 大阪本店 店長 栗山正寛さん

入社13年目。入社4年目に店長に就任。現在は、自身の営業と店舗運営業務を両立するプレイングマネージャー。大阪本店は今年3名の新人を迎え、計8人体制。前期の年間売上高は3億円、受注件数は約200件。
セオリー1
工程表づくり
大工工事に予備日を設定
一番大事にしているのは、引き渡しが絶対に遅れない工程になっているか。工程を組む上でカギとなるのが、大工工事(木工事)の部分。大工工事が遅れると内装仕上げ、後半工事が全部後ろ倒しになり、再調整であわてることになる。
「大工工事がずれなければ、ほとんど引き渡しは遅れないと思います」
工程表 3つのポイント
(1) 大工工事のなかに予備日を入れる
⇒大工工事の遅れをなくす
見積もり時点の工期+1日~1週間の予備日を予定しておく
手直し期間は工事後ではなく、工事期間中に設ける。職人がいるうちに気づいて直せるのが理想。
(2) 着工前に内装仕上げの工事内容を確定する
⇒仕上げ工事の遅れをなくす
仕上げ工事を必ず予定通りの日程で着手できるようにするために、仕上げの前段階の工程を遅延させないようにする。
⇒そのために(1)の大工工事の予備日設定をしている!
[悪い例]
仕上げ工事にゆとりがない
⇒どこかで予定通りに進まないことがあると、以降の工事にしわ寄せ
⇒遅れを取り戻そうと、無理な工事に⇒仕上がりの質が下がる
[良い例]
仕上げ工事にもゆとりをもって組む⇒無理な工事がない⇒仕上がりの質が上がる
(3) 予備日は色分けでわかりやすく分かりやすく端的にまとめる
