
リフォーム営業で働く人たちが抱えるさまざまな課題や壁、苦手な業務など、これまで失敗や反省からどんな学びを得てきたか。またこうした課題に対して、どんな対策をとっているか、実例をもとに調査した。
創建リフォーム(広島県広島市)
広島県を拠点とするハウスメーカー、創建ホームのリフォーム店。大型リフォームやリノベーションを手掛ける。県内に4拠点を展開。年間売上高は9.5億円_ほかに新築・外構を含むエクステリアの売上高が2.4億。年間受注件数はリフォーム269件。従業員年間パート含め29名で営業は11名。水回りや外装の部分リフォームは、グループ会社の「水まわり・外壁塗装専門店ウィズ」が担当する。
広島店 店長 田中伸治さん
異なるスパンの工事管理がミスのもと
創建ホームは広島県を拠点とするハウスメーカーだ。2000年から「ウィズ」の屋号で住宅リフォーム業を展開し、2021年には大型リフォームに注力するため、部分工事は従来通り「ウィズ」に、800万円以上の大型工事は「創建リフォーム」の屋号で、それぞれブランディングを行った。
すみ分けを行った目的の1つが、業務整理だ。ウィズのみの時代では、どんな工事規模であっても1人の営業が一気通貫で対応する体制だった。大型リフォームの商談を進めながら、一方で小型工事の現場に追われるという、進行スピードが全く異なる案件を多く抱え、余裕のない日常だった。
「同じ人間がどちらも同時進行していて、混乱し、失敗しやすい状況でした。専門特化することで、小さい工事の循環をよくして、大きい工事は時間をかけて提案できるようになりました」と田中伸治さんは語る。
大型リフォームを切り離し「創建リフォーム」としたことで、営業も工事にもゆとりができ、結果、リフォーム事業全体の底上げに成功した。
特に東広島エリアは、ベッドタウンとしての需要が高く、築古の戸建てが多くありリフォーム需要も高かった。そこで165坪のショールームで集客イベントを実施するなどした結果、リフォーム受注につながり、業績は好調の一途を辿った。








