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「言われたことだけ」では選ばれない顧客...

「言われたことだけ」では選ばれない 顧客と一緒に現調で情報収集

リフォマガ2025年11月(リフォーム産業新聞2025/11/24号)
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初回は最低1時間
信頼を得る第一歩

新規顧客のほとんどは、競合他社と比較している、と話すのはとやまサンホームの野崎淳さんだ。「限られた時間のなかでいかに信頼を得られるかが常に大きな課題」です。

話を聞いたのは...

とやまサンホーム(富山県富山市)

とやまサンホーム 野崎淳さん1986年設立。リフォーム事業のほかに、不動産売買仲介、買取再販、賃貸仲介を手掛ける。年商は9億2800万円、うちリフォーム事業で4億3500万円。年間受注件数は413件で、100~ 200万円の部分リフォームが全体の約4割。内容は戸建ての水回りリフォームが多い。同社が管理する賃貸の修繕などは含まない。従業員は41名、うちリフォームは5名。

リフォーム事業部 部長 
野崎淳さん

野崎さん曰く「今回とは関係ないけどここも見て欲しい」は、心を許してくれている合図。

昔は「しっかり測らなくちゃ」と思うあまりに、黙々と採寸していた野崎さん。すると、ヒアリングで引き出せる情報が少なく、その分プランの質も下がり、成約にもつながらなかった。「お風呂の取り換えだけなら30分程度で終わりますが、初対面の方にそれでは印象に残りませんし、早すぎて心配になる方もいます」

今では初回打ち合わせは、最低でも1時間滞在する。ポイントは、顧客にもリフォーム箇所を見てもらいながら、現調を進めることだ。採寸しながら「こうなってますけど、どういう風に使っておられるんですか?」と会話を広げることで「これあったほうがいいね、こんなのあるの?」など、より顧客の希望や好みを探るヒントが見つかる。

「家の中もそうですが、お客様をよく見るようにしています。一方的な会話だと、ずっと業者とお客様という平行の関係性で、交わることがありません。例えば同居や子育ての話など、共感できる話題がないか探っています」

「あなたに任せたいから、なんとか○○してくれない?」と、契約になる可能性が高いという。○○の中身は、値引きだったり問い合わせ以外の工事相談だったりとさまざまだ。プランや見積もりの前に「あなたに任せたい」と信頼を築けるかが肝となる。

同社のリフォームのボリュームゾーンは水回りリフォームで、競合の多い工事でありながら、同社の見積もり提出後では約6割をキープできている。

とやまサンリフォーム 「信頼を得るための第一歩である初回打ち合わせが大事」と野崎さん

言われた場所だけの工事で終わらせない

要望を叶えて終わりにせず、長く付き合える関係性づくりも課題だと野崎さんは話す。

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