日本室内装飾事業協同組合連合会(以下日装連・東京都港区)の「日装連インテリアデコレーター社内検定」が、インテリア系の資格で初めて「社内検定認定制度」として厚生労働大臣に認定された。
社内検定認定制度とは、企業や団体が行っている社内検定のうち一定の基準を満たし、技能振興上奨励すべきであるとされたものを、厚生労働大臣が認定する制度。認定によって技術の標準化、業界内での地位向上などが見込まれるほか、厚生省のロゴを名刺等で使用できるようになり、顧客の信頼獲得も期待できる。
使用できる厚生省のロゴ
2次試験のアウトプットイメージ。実務を想定した提案力・プレゼン力が求められる。コーディネートボードに貼るサンプルは、組合協賛企業が提供する壁紙や資材を使うことができる
日装連のインテリアデコレーターを取得すると、内装の提案力が身につく。顧客の要望や課題をくみ取りながら、壁紙や床仕上げ工事に限らず家具・インテリア品なども含めた内装全体を提案できるようになる。
試験を受けられるのは全国の組合員。1級・2級で分かれており、1級は内装仕上げ工事に6年以上従事した者、2級は内装工事に2年以上従事した者が受検資格を得られる。
試験は1級・2級ともに学科試験50問と制作等実技試験が課される。特に実技試験では制限時間5時間以内にコンセプト文章、手書き内観パース、コーディネートボード、工事費用見積書、工事工程表を作成する必要があり、実務に直結する内容で構成されている。
検定の目的は、工事内容の提案と説明技能の向上だ。日装連リフォーム推進協議会の理事・事業本部長の渡邊英和氏は「組合員の6割以上は下請けとして仕上げ工事を請け負っています。検定を通して組合全体で技術を向上させ、元請け業者を増やしたい。合格者が所属する事務所には各合格者の待遇改善も求めます。内装仕上げに従事する人の地位向上も目標としている」と語る。
今年の試験は夏頃に応募を開始し、9月頃に学科試験、11月頃に実技試験を実施したいとして調整中。受験料は学科試験5000円、実技試験1万円(共に税抜)。試験前にはエリアごとに研修(別途費用)も実施する予定だ。
日装連 リフォーム推進協議会 理事・事業本部長 渡邊英和氏
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