シルファインジャパン(福岡県糟屋郡)は、シリコン製の曲がるフレキシブルソーラーパネル「ファインフレックス」の住宅向け販売を強化する。
同社はこれまで非住宅に向け約5000棟分の製品を供給。今後は、10月から実施される太陽光発電の電力買取価格の増額や、東京都が2025年度から蓄電池・太陽光パネルに補助金を交付する点などから住宅での需要拡大を見込む。
「軽い・薄い・曲がる」ファインフレックス
同社は、再生可能エネルギー固定価格買取制度がスタートした2012年から太陽光事業を開始。海外メーカーの太陽光パネルを輸入し、野立て太陽光設備に提供してきた。
2017年以降は建物に設置する自家消費用のフレキシブルソーラーパネルの製造・開発に舵を切り、2022年7月に「軽い・薄い・曲がる」が特徴の同製品を商品化した。
「ファインフレックス」は、ガラス製のソーラーパネルが平米荷重12〜13kgなのに対し、約3kgと重量が約4分の1である点が特徴。厚さは3mmで120度まで曲がるため、ほとんどの屋根に設置が可能だ。
代表取締役の米津壮一郎氏は「現在の日本国内には築古物件が多く、ガラス製ソーラーパネルの導入は荷重に耐えらないおそれがあります。この悩みを解決することで、より多くの住宅に太陽光パネル設置の選択肢を持って欲しい」と語る。
設置方法は一般的に金具を使って取り付ける方法と、特許取得の接着工法の2種類。接着工法と表面素材への工夫や反射による眩しさを防ぐ処理を施すことにより、壁面設置にも対応する。
今後について米津氏は「今年の10月からは、住宅用太陽光の電力買取価格が15円/kWhから24円/kWh(当初4年間)に引き上げられます。そのためパネル設置については施工研修も実施し、リフォーム会社との協業を強化して、さらなる販売拡大を目指したい」と話す。
代表取締役 米津壮一郎氏

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