発売から10周年を迎えたパナソニックエコソリューションズ社(大阪府門真市)のアラウーノ。清潔なトイレ空間を実現させるべく清掃性にこだわり、市場の評価を得てきた。昨年10月には、累計販売台数100万台を達成した全自動お掃除トイレの生産を行う愛知県の幸田工場をリポートする。
便器パーツを作る大型成形機
最大月2万台弱を一貫して製造
愛知県の中南部に位置する幸田町は、自動車関連産業を中心に製造業が盛んで、市区町村別製造品出荷額ベスト10に入る工場の街。パナソニックエコソリューションズ住宅設備の幸田工場は、東海道新幹線がすぐ横を通る約7万6000平米の広大な敷地の中に4つの工場棟を有している。
1973年の竣工から水まわり商品と木質建材商品の生産を行ってきた。現在は、アラウーノの成形から組み立て、検査、出荷までを一貫して行い月間最大で2万台弱の生産能力を有している。
工場の一階では、大型の押し出し成形機械で便器部分を3つのパーツに分けて押し出し成形。完成したパーツを検査後、組み立て便器本体が出来上がる。その他1階では、便座部分などのパーツの成形と組み立てが行われている。
便器は3つのパーツを組み立てて作る
女性の従業員も活躍
2階では、排水機構であるターントラップ部分や便座部分など組み立てが従業員の手作業で行われていた。幸田工場では、一つの作業台で一人の作業員が製品の組み立て工程を行う循環型のセル生産方式で作業を行う。作業効率を高めるために、従業員の技能訓練スペースがあるほか、作業の進捗スピードがランプの色で一目みてわかる仕組みとなっている。女性従業員も多く、秒単位の作業に集中する姿が印象的。便器、便座、各部品を最終的に組み立てアラウーノが完成。工場内で検査後、梱包が施され国内外に出荷される。
幸田工場の人員体制は、サニタリーの製造部で約400人と、人の手と最新の技術でモノづくりが行われている工場だった。
組み立て、検査は人の手によるきめ細やかな作業

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