美術家、建築家、外国人が応募
8月29日、インテリア専門商社のサンゲツ(愛知県名古屋市)は、「サンゲツ壁紙デザインアワード2017」の受賞作品を発表した。今年から始めたデザインコンペで、「新しい発想の壁紙」を広く募集。506点が集まり、当日はそのうち7点の受賞作品が披露された。
大賞を受賞した「mist(gold)」
金箔、塗り絵...個性全開
たゆたう金箔を背景に、淡く白い霧が立ち込める―――。そんな世界をつくり上げたのが、大賞に輝いた「mist(gold)」。その名の通り、金箔に白色の水玉を散りばめたデザインとなっており、審査員長を務めた安田正介社長をはじめ、4人の審査員満場一致の大賞となった。
黒田美津子事務所の黒田美津子氏は、「和にも洋にも使いやすいデザイン。私もぜひ使ってみたい」と評価した。
デザインしたのは、山田茂氏。平面作品を手掛ける美術家で、「これまで建築家の方と空間づくりの仕事をする中で、蓄積されてきた壁のデザインを表現した」と話す。
大賞作品は、来年4月の壁紙カタログに追加される予定。プレミアム感ある質感を生かし、住宅以外にもホテルや施設などでの利用を狙う。
表彰式で、安田社長は「壁紙は芸術の発露の場でもある」と語った。
「ピカソやダリといった著名な芸術家たちも壁紙のデザインを手掛けてきた。ヨーロッパではこういった芸術性の高い壁紙も珍しくない。日本は年間6億平米の壁紙を施工する壁紙大国だが、そのほとんどが白、もしくはオフホワイト」(安田社長)
今回のコンペでは、壁紙デザインを仕事とする人たち以外にも、建築、インテリア、またはまったくの異業種の「非壁紙業界」で働く人たちも多数応募した。

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