今回の新型コロナウイルス感染症対策で、新商品を実際に見る、手に取る機会が少なくなっている。そんな中、YKK AP(東京都千代田区)では、商品の魅力をエンドユーザーにホームページ上で直接情報発信する取り組みをはじめている。数ある商品の中でも「耐風シャッターGR」はアクセス数が多いといい、台風シーズンを前に防災対策への意識が高まっていることを感じさせる。
YKK AP 住宅商品企画部
シャッター商品企画室 竹原立明 室長
1カ月で10万人が来訪
YKK AP(東京都千代田区)が6月19日にホームページ上でオープンしたのがWEB展示会「PRODUCTS PARK 2020」だ。同展示会は、仮想展示会場に新商品を中心に51アイテムを展示。7月31日にはマンションやオフィスなどを対象にしたビル用商品の展示も開始し、わかりやすい動画で商品紹介をしている。公開から1ヶ月で当初計画を大きく上回る10万人の来訪があった。
「お勧めは、商品企画・開発担当者の熱いプレゼン動画です。プロユーザーの方からは、お客様との商談の場にこの動画が使えるという声をいただいています」(リノベーション本部事業開発部 リフォーム商品推進室武田啓介氏)
なかでも、商品紹介動画再生回数No.1がリフォームコーナーにある「かんたんマドリモ 耐風シャッターGR」の紹介動画だ。施工イメージから耐久性までが4分以内にわかりやすくまとめられている。商品を紹介する住宅商品企画部シャッター商品企画室の瀬口莉子氏は、自宅でスマートフォンとノートパソコンのカメラをセットし撮影を行ったという。「動画サイトを見たり、インカメラを使って練習を重ねました。リハーサルも含めて20テイクくらいは撮ったと思います」(瀬口氏)
また「WEBでいつでも見れるからこそ最後まで通して見ていただけない可能性もありますよね。4分の中でいかに変化を加えながら説明していくか」が重要だったと瀬口氏は話す。その結果、この動画はWEB展示会だけでなく社内の他のページでも拡散されているという。
WEB展示会ページ。テーマごとに階層が分かれている
好評の紹介動画では瀬口氏がわかりやすく伝える
予測される台風シーズン
台風の日本上陸回数が、10年前に比べて増加している。2018年関西エリアで最大瞬間風速58m/s、2019年千葉エリアで最大瞬間風速57m/sを記録し、各地で大きな被害があったことは記憶に新しい。今年は8月に台風4号の発生と例年に比べて遅く、これから台風が頻発することが予測される。
そこでYKK APが提案するのが「耐風シャッターGR」だ。「通常戸建ての耐風圧性能は負圧800Paが一般的で、風速換算値で51m/sに相当する耐えるレベルです。昨年の台風は57~58m/sを記録しているので、もう1、2ランク上の風速62m/sに相当する負圧1200Pa、に耐えうるシャッターの性能を目指して、この耐風シャッターGRを作ってきました」(住宅商品企画部シャッター商品企画室竹原立明室長)着脱可能な耐風ポールもシャッターの強度を上げている。
防災対策をする場合、新築でというより、リフォームですぐにつけたいというニーズが多い。それに応えるのが同社の「かんたんマドリモ シャッター」だ。既存の窓や雨戸をそのままに、壁の上から取り付けることができ、1窓つけるのに約2時間、3窓でも一日で完工できるスピード感がある。
「リフォームの場合、実際取り付けに行ったら現場によってやっぱりつかなかったということがありました。できますよと言った手前、やっぱりできなかったと話すのがすごく辛いというお話が営業さんから以前からありまして、2018年からいろんな納まりに対応したマドリモシャッターを出しました」(瀬口氏)
かんたんマドリモ シャッターの納まりラインアップは、雨戸付きの戸袋のこしと戸袋かくしや、片入隅、ボックス下げ、ボックス片入隅等を取り揃えている。条件によって諦めていたり、そもそも雨戸が古くなっているといった、あらゆる納まりに対応できるのも強みだ。
「仕様によっても必要な取り付け空間が違います。ただ付きますよ、と言ってしまうと、後の仕上がりで問題になりかねないこともあり、丁寧な説明が必要ですね」(武田氏)
ボックス下げの場合、外側の窓上の壁が85mmあると付けられるが、シャッターボックスを完全に付けるのに250mm必要になるため、室内側からはボックスが見える仕様になる。
2019年度、約1.4倍の伸び
2018年のかんたんマドリモ シャッター発売から、2019年度実績で約1.4倍販売数が伸びており、同社の数ある商品の中でも突出しているという。住宅商品企画部シャッター商品企画室の竹原立明室長は「今まではシャッターは防犯という意識が高かったのですが、最近では各地での台風被害により、防災対策として使うケースが増えています」と、商品ポテンシャルの高さについて話した。
これからの台風シーズンに対する防災対策に加え、今年は新型コロナウイルスの流行が重なり、自然災害にパンデミックが重なる複合災害という新たなリスクが浮上。中でも自宅でいかに安全確保ができるかが大事になってくる。YKK APでは「めざそう災害に強い家」という防災のための特設ベージをHP上で公開し、自然災害について傾向と対策を紹介している。
「そうした課題を解決するための商品がシャッターであり、それがあたりまえに付けられるのだということを市場の人たちに伝えていくのが、たぶん我々メーカーの一つの役割だと思います」(武田氏)
YKK AP (東京都千代田区)
TEL:0120-20-4134(月曜~土曜11:00~16:00)
URL:https://www.ykkap.co.jp/
YKK APの「かんたんマドリモ シャッター・雨戸」は、壁を壊さずに省コストで短時間にシャッター・雨戸を交換・取付できるリフォーム商品です。
台風などの強風に耐えられるよう徹底検証を重ねて商品化された「耐風シャッターGR」も後付け可能で防災対策でのニーズが高い商品です。耐風圧性能は、一般的な戸建ての窓用シャッターが負圧800Paであるのに対して1.5倍の1200Paをクリアしています。耐飛来物衝突性能においても、瓦相当の3kgの角材が時速55kmのスピードでぶつかっても耐えられるレベル。強風・飛来物から窓を守り、災害時に安全に過ごせる家づくりを実現します。「かんたんマドリモシャッター・雨戸」をはじめとしたYKK APのお奨め商品をWEB展示会「PRODUCTS PARK 2020」でご確認頂けます。https://www.ykkap.co.jp/exhibition/productspark2020/

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