従来の全館空調と比べてダクトや空調室などの設置が不要な空調システムがある。住宅・ビル用建築資材を販売するアルシス(神奈川県横浜市)の提供する全館空調システム「SATERA空調システム」だ。
「SATERA空調システム」
空調室になった階間イメージ
階間や床下を空調室にすることで輻射効果を発生させ、家全体の温度差を少なくする。輻射熱とは太陽の自然な暖かさや、薪ストーブの熱など遠赤外線の熱線によって直接伝わる熱を指す。
同システムは住宅用建材や空調機器といったメーカーとの協同検証・プロジェクト選定によって誕生した。
「輻射効果が発生し家全体の温度ムラを少なくすることができます。全館空調の問題点として各室内へ空気を送るためにダクトの施工、壁内に設置する為の設計が必要なことなどがありました。本システムでは、階間を空調室にすることで壁内への施工をなくし、1階には天井から、2階には床から空気を送る仕組みになっています」(市場開発部・平川宏幸部長)
住宅壁面の給気口から取り込まれた外気がフィルター、全熱交換機を通り階間へと放出される。そこから空調機によって温度調節、空気清浄機によってカビや花粉、ウイルスが減らされ、ファンによって各部屋に空気が送り込まれる仕組みだ。 長期メンテナンスを考慮していて、全ての部材を、天井・壁を壊すことなく交換が可能。材工にて施工を行う場合にはシステムの保証が10年分ついている。
工期は上棟から外部下地断熱完了まで約2、3日程度。見積金は、130万から150万円程度だ。

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