装飾建材の製造販売を行うトーザイクリエイト(東京都渋谷区)は、牡蠣殻を利活用したアートパネルの製造を行う「地産材でものづくり」活動に取り組んでいる。業務提携や製造委託を行いながら、地域の資源を利用したものづくりによる地産地消を行っていく。
アートパネルを壁材に使用した例
ものづくりによる地方創生を目指す
同社は、海水成分から抽出されたマグネシウム無機塩で構成された結合材のマグエンを取り扱う。そこへ廃棄方法が限られている牡蠣殻を採用。細かく粉砕しマグエンと掛け合わせることで、廃材を利用したアートパネルを製造することが可能となった。昨年取り組みが開始され、牡蠣を取り扱う自治体などに業務提携の募集をかけている。パートナー契約を行うと、マグエンの供給や製造サポートを受けることができ、地産材を使用したオリジナルのアートパネルの製造販売を行うことができる。
同社は静岡県に自社工場を持ち、特注品での装飾建材の製造を続けてきた。牡蠣殻を利用したアートパネルは用途に合わせ様々な形に加工が可能。牡蠣殻は多孔質な性質を持つため、臭いの吸着や調湿機能に優れている。2年前から取り組みが開始されたため、耐久性については現在検証を重ねている。「地元の素材を使った建材を遠く離れた住まいに取り入れてもらうなどして、より住宅に愛着を感じてもらうような活用方法や、地産材を利用した自然素材を使用することで、環境にやさしい家づくりを推進していただければ」と鶴見伸二社長は話す。

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