TOTO (福岡県北九州市)のシステムキッチン「THE CRASSO(ザ・クラッソ)」のカウンター、スクエアすべり台シンク、水ほうき水栓LF、タッチレス「きれい除菌水」生成器が「レッドドット・デザイン賞2023」の最優秀賞である「best of the best(ベストオブザベスト)」を受賞した。これは同社の国内システムキッチンにおいて初の快挙である。第一デザイングループ 主任デザイナーの山本友子氏とキッチン開発グループ グループリーダーの山野洋平氏に喜びの声を聞いた。
「ザ・クラッソ」が「レッドドット・デザイン賞2023」最優秀賞に輝いた
※受賞対象は、カウンター、スクエアすべり台シンク、水ほうき水栓LF、タッチレス「きれい除菌水」生成器
この二人に聞きました
- 第一デザイングループ
主任デザイナー
山本友子氏 - キッチン開発
グループリーダー
山野洋平氏
── まずは「レッドドット・デザイン賞」について教えてください。
山本氏:ドイツ・エッセンの「ノルトライン・ヴェストファーレンデザインセンター」が1955年から主催している国際的権威のある賞で、世界三大デザイン賞のひとつです。デザインの専門家が革新性、機能性、品質などの基準に沿って審査を行います。TOTOは「レッドドット・デザイン賞」を11年連続で受賞しており、「best of the best(ベストオブザベスト)」の受賞は3度目のことです。最優秀賞として位置付けられる「best of the best(ベストオブザベスト)」は全応募アイテムの上位2%未満程度にしか与えられないそうです。
── これまでは海外向けの商品を出品されており、国内のシステム商品で挑戦するのは初めてのことでした。なぜ今回「ザ・クラッソ」で応募したのでしょうか。
山本氏:日本国内のお客様からのデザインに関するご好評の声も多く頂いていましたので、世界で権威ある賞への申請を通じ、海外のお客様にもTOTOのデザインを知って頂くきっかけになればと思い応募しました。そして、第三者による受賞評価が得られれば、国内市場でもお客様により一層価値をお伝えしやすくなると考えました。期待以上に高い評価を得て最優秀賞を取ることができたので、受賞の連絡を受けたとき社内はかなり盛り上がりました。
── どのような点が評価されて最優秀賞に選ばれたのでしょう。
山本氏:「シンクの清掃性の高さに驚かされた」「シンクとカウンターに継ぎ目がなく、衛生的であるだけでなく魅力的な美しさを持っている」というコメントをいただき、機能面と美しさの両面から評価していただいたと感じています。また、「クリスタルカウンター」については「素材も興味深く、全体的に洗練された外観。カラーバリエーションも非常に印象的だ」とコメントをいただきました。
シームレスにつながるシンクとカウンターが評価された
── TOTO独自開発の「クリスタルカウンター」が海外でも評価されましたね。
山野氏:素材への驚きがあったようです。シンクとカウンターがシームレスにつながっていることが私達にとっては当たり前になっていますが、クリスタル素材でそれを実現していることが注目されています。受賞作品が展示されている「レッド・ドット・デザイン・ミュージアム」では、来場者の方々が「どうやってつないでいるのか」と触りながらご覧になっている姿が印象的でした。 「クリスタルカウンター」を見るとついつい手で撫でてしまう。これは海外の方でも同じ反応でした。素材の持つ、透明感・明るさ・やわらかさが織りなす「クリスタルカウンター」の魅力であると再認識できました。
大理石の模様を柔らかく浮かび上がらせた「カラカッタカロレ」
山のふもとの霞を表現した穏やかで重厚感のある「霞」
── 「ザ・クラッソ」が2020年にフルモデルチェンジした際、商品開発コンセプトは「デザインとテクノロジーの融合によるリビング空間に美しいキッチン」でした。
山本氏:お客様目線の機能を搭載している水栓やシンクでありながら、機能部の部品が主張しすぎず空間に馴染むよう細かいところまで配慮してデザインしています。例えば、リビング側から見える水栓の背面側にビスを設けていません。タッチレス水栓のセンサーのおさまりも、主張せず水栓のフォルムになじむよう、試行錯誤を重ねました。
水栓の背面側にビスを設けず、リビングから見ても美しい
── タッチレス機能がついているとは思えない、スリムな水栓です。
山野氏:水栓のボリューム自体が大きくなると空間の中で主張が強くなってしまうので、センサーを内蔵しつつ、いかにバランスの良い細さを保つかを検討しました。また、使いやすいセンサーの位置はどこか、開発担当者とデザイナーで繰り返し協議し、動作検証を繰り返しました。自社で水栓もカウンターもシンクも設計・製造できるからこそ、こだわり抜いた「ザ・クラッソ」が完成し、今回の「best of the best(ベストオブザベスト)」の受賞につながったと思っています。
センサーを内蔵しつつバランスの良い細さを保っている
── 今後の展望をお聞かせください。
山本氏:今回の受賞は、キッチンはどうあるべきか、お客様に何が響くのか、開発者、デザイナー、販売スタッフ一丸で研究を重ねてきた結果です。これからもTOTOはデザインとテクノロジーの融合をさらに進化させ、お客様に愛され、暮らしの中で長く使っていただける商品を創っていきたいです。今回最優秀賞を頂き高いご評価を得ましたが、それに甘んじることなく、さらに皆さんを驚かせる進化を目指したいと思います。
山野氏:これまでヨーロッパのデザインを参考に日本独自の文化に合わせ進化してきました。今回、世界の大きな舞台で「ザ・クラッソ」が認められたことは日本人としても誇らしいですし、モノづくりを追求する世界中のデザイナー・開発者と肩を並べ、その責任と喜びを感じることができました。お客様の暮らしをさらに快適なものにするキッチンをこれからも創っていきます。
「ザ・クラッソ」の商品ページ
https://jp.toto.com/products/kitchen/crasso/
#水まわり嬉しい「ザ・クラッソ」の特徴
https://jp.toto.com/pages/knowledge/campaign/totoya/kitchen/
お客様相談室 0120-03-1010
1917年創立。「水まわりを中心とした豊かで快適な生活文化の創造」という理念のもと、水まわり住宅総合機器メーカーとして新しい商品を生み出し続けてきた100年企業です。 システムキッチン、浴室、洗面化粧台、レストルーム(トイレ)など、さまざまな商品で暮らしを豊かに彩ります。
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