YKKグループは2014年3月4日、都内で経営方針説明会を開き、2013年度の業績と今後の方針を発表した。同社はファスニング事業とAP事業に分かれるが、そのうち建材を担うAP事業の14年度計画では「窓事業の拡大」「リフォーム分野の強化」などの6つが重点施策となる。
「窓事業の拡大」では、基幹商品APW330などAPWシリーズの売上を、13年度が前年度比80%増の129億円のところ、14年度には173億円、16年度には400億円までの拡大を目指す。そのため新たに熱貫流率0.91W(㎡・K)と世界トップクラスの断熱基準を満たすトリプルガラス樹脂窓「APW430」や、樹脂窓で防火性能を備えた「APW330防火窓」を4月に投入。
「リフォーム分野の強化」では「MADOショップの質の向上」と「リフォーム用商材の拡充」が2本柱となる。MADOショップの質の向上は、現在1000店舗まで広がる同社と連携する建材流通店MADOショップに対し、全国を10に分けたエリア部会を発足。地域での活動の活発化を促す。
また13年に続き「MADOショップSUCCESS2014」を開催し、成功事例の情報などを共有化させ、ショップへのサポートをさらに強化する。
「リフォーム用商材の拡充」では、従来のスマートカバー工法にAPW330シリーズを加えた「省エネ性」、リフォーム用ドアとスマートコントロールキーを組み合わせたリフォームスマートドア ヴェナートRDの「利便性」に加え、14年度は安心安全の視点から「耐震商材」を秋に発売し、商材バリエーションを充実させる。
4月1日付でこれらのリフォーム施策を推進するセクション「リフォーム事業部」を新設。さらに2015年度の北陸新幹線開通に合わせ、"技術の集積地"となるYKKAP R&Dセンター(仮称)を富山県の黒部事業所内に設立する構想も発表された。
グループ全体の13年度の連結売上高は前年度比19.4%増の6888億円、営業利益は同60.7%増の561億円の見込み。14年度計画では、連結売上高が前年度比4.6%増の7207億円、営業利益は622億円を見込んでいる。
AP事業は新設住宅着工戸数の増加や製造コストの削減等で、13年度の売上高は前年度比15.6%増の3990億円、営業利益は同45.7%増の271億円。14年度は、売上高は前年度比3.9%増の4147億円、営業利益は同4.4%増の283億円の増収増益を見込んでいる。

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