清潔性に優れるステンレスに根強い人気
キッチンの天板は毎日の調理の際に使われるため、汚れや傷などが蓄積しやすい部位だ。施主にとっても手入れや使い勝手を日々実感するため、リフォームの満足度に直結する重要なパーツだといえる。最新のキッチンワークトップ事情を取材した。
キッチンのオープン化が進み、ワークトップにも美しさと高級感が求められるようになっている(写真提供:ナスラック)
多様化するキッチン天板
キッチンのワークトップの種類には様々なものがある。ステンレス、天然石、人工大理石、メラミン、タイル、無垢材、集成材などが使われるが、それぞれに強みと弱みがある。(表1参照)
ステンレスは熱や水に強く、さびにくく衛生面でも高い安心感があるため、非常に根強い人気がある。弱点としては一般的に傷がつきやすく、目立つ点が挙げられる。細かな傷はそれによって防汚性能や耐熱性能、衛生面での性能が落ちることはないが、日々使う天板だけに気にする施主も多い。
表面の加工によって傷がつきにくく目立たないように工夫されている商品も多い。こうした加工として最近人気があるのがバイブレーション仕上げだ。髪の毛のように長く連続した研磨目をつけたヘアライン仕上げのバリエーションで、一方向に研磨したヘアラインと異なるのは、様々な方向に向かって研磨されている点。マットな仕上がりには高級感があり、細かな傷を目立ちにくくする。
また、エンボス加工によって表面に凹凸をつけておき、食器や調理器具などと接する面が減少するので、こすれキズがつきにくく、万一ついても目立ちにくい工夫などもステンレスのワークトップに対する傷対策として挙げられる。

ステンレスの傷に対する対策を特殊なエンボス加工や表面仕上げでカバーしているキッチンが増え、
昔ほど傷に対する心配はいらなくなっている(写真提供:クリナップ)

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