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冬に向けてヒートショックに注意!断熱ユニットバスで快適に入浴

冬に向けてヒートショックに注意!断熱ユニットバスで快適に入浴

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 浴室に断熱機能が付いていると、入浴時の寒さがやわらぐうえ、お湯の保温効果も高まる。エコで安心、快適な入浴が可能になる、断熱ユニットバスに注目してみよう。

入浴中の心肺停止者数寒くなってくるこの時期には、特にヒートショックに注意が必要!

服を脱いで冷えた浴室に入ると一気に血圧が上がり、お湯につかると急激に下がる。
この大きな血圧の変化がヒートショック現象をもたらす。
入浴中に心肺機能が停止した患者数は、外気温が下がる1月では、最も少ない8月の約11倍に達している。
居室と浴室との温度差を避けたいところである。

※東京都健康長寿医療センター研究所調査資料より

床下や壁から熱を逃さない工夫

 在来工法のタイル貼りの浴室からユニットバスへ変更すると、冷え込みは格段にやわらぐ。しかし浴室が北側にあったり、床下から冷気が伝わってきたりと、冬の寒さをシャットアウトできるわけではない。

 そこで各社は、湯温を下げないため、浴槽や防水パンでの断熱仕様をいろいろと工夫している。足元が冷えないよう、床下に断熱層を設けた商品もある。

 ユニットバスの床、壁、天井の断熱仕様は、商品によって異なる。上位種にのみ断熱が施されている商品、追加オプションでつけられる商品、あるいはすべてに標準装備されているシリーズなどさまざまで、注意して選びたい。

 断熱材の厚さは、天井・壁が25mm前後。床は商品によって24~38mm前後と厚さに幅がある。断熱材は、天井にはグラスウールや発泡スチロール、樹脂発泡シート、壁には発泡ウレタンや発泡スチロールなどが使われる。床には、内断熱に樹脂発泡シートや発泡ウレタン、外断熱に発泡ポリプロピレン、発泡ポリエチレンなどが用いられる。

断熱ユニットバスの構造例
天井から壁、床とユニットバス全体を覆うので、無駄なく熱を逃さない。
暖まった空気は30分ほど浴室内にとどまり、続けて入浴しなくても快適。

浴室の壁、天井、床をぐるりと断熱

 壁や床など部位別に断熱するのでなく、浴室全体の断熱効果をもっと高めたい。その発想から生まれたのが、ユニットバス全体を断熱材で覆う、断熱仕様のユニットバスだ。

 全体を断熱材で覆った浴室は、暖まった熱がより逃げにくい。エコで快適、ヒートショックによる事故防止効果も高まる。断熱仕様のユニットバスでは、年間でガス代が約4000円、CO2は6kg削減されるとのデータもある。寒冷地だけでなく、暖かく快適なバスは広い地域で取り入れやすい仕様だ。

 ただし、後から断熱材のみを足すのは、負担が大きいので注意しよう。オプションで追加する価格帯は、1万7000円~4万円超まで幅がある。

断熱ユニットバス内での湯温の変化
時間経過しても、お湯の温度はわずか2.5℃しか下がらず、断熱浴槽の効果が十分に発揮できている。断熱のないユニットバス・バスタブでは、2時間以内に2.5℃下がってしまう。
※外気温10℃、ドア開放、窓なし、1216型で4時間後の湯温を測定した場合
画像提供:LIXIL/クリナップ

≪断熱ユニットバス 主なメーカーと製品≫

クリナップ 「アクリアバス」
タカラスタンダード 「プレデンシア」
TOTO 「サザナ」
トクラス 「ストーリー」
パナソニック 「ココチーノ」
LIXIL 「スパージュ」

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