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断熱材を"貼るだけ"で手軽に断熱リフォーム!工期短く、引っ越しも不要

断熱材を"貼るだけ"で手軽に断熱リフォーム!工期短く、引っ越しも不要

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《リフォーム用断熱材》

 住まいの快適性を増し、エアコン代の節約にもつながる住宅の断熱。通常は新築時に断熱材が施工されるが、最近では施工が簡単なリフォーム向け商品も発売されている。住まい全体ではなく部屋単位で断熱でき、工期はもちろん、費用の削減にも役立つ。

壁を剥がさず施工

 従来、断熱材は、壁の内部に施工されるため、リフォーム時には床や壁材を剥がす必要があった。工期は1カ月以上におよび、場合によっては住人が仮住まいに引っ越さなければならないことも多い。

 だが、そうした大規模工事を行う必要がなく、壁や床に「貼り付けるだけ」のタイプの断熱材が、数多く登場している。メーカーによって仕様や断熱素材は違うが、共通しているのは、工期が短く、住人が家に住みながら施工できる点。大掛かりな工事に二の足を踏みがちな断熱リフォームが、比較的手軽にできるのがメリットだ。

既存壁の内側から接着剤とビスで簡単に取り付けができる「ネオマ断熱ボード」(写真提供:旭化成建材)
既存壁の内側から接着剤とビスで簡単に取り付けができる「ネオマ断熱ボード」(写真提供:旭化成建材)

ビスや接着剤で取り付けるだけ

 施工は、壁紙を剥がしたむき出しの壁の内側に、断熱ボードをビスや接着剤で取り付けるだけ。壁紙を貼り直せば完成だ。断熱材は、グラスウール、発泡系断熱材、真空断熱材などがある。この中でグラスウールは価格が安く、コストパフォーマンスに優れているのが特徴。6畳2面の壁で10万円台に収まる商品もある。

 また発泡系断熱材は、取り扱いが容易。石膏ボードに発泡系断熱材を貼り合わせ、断熱性の低下や結露を引き起こす「ヒートブリッジ」を予防するものも登場している。厚さは最小限に抑えられており、10~40mmと壁にすっきり施工できるスリムさだ。

高性能の真空断熱材を使ったリフォーム断熱工法「ココエコ」の壁材「ウォールインプラス」 (写真提供:LIXIL)
高性能の真空断熱材を使ったリフォーム断熱工法「ココエコ」の壁材「ウォールインプラス」
(写真提供:LIXIL)
高性能グラスウールを基材にした455㎜の断熱パネル「リフォエコパネル」はインテリアに合わせて簡単に取り替えできる (写真提供:旭ファイバーグラス)
高性能グラスウールを基材にした455㎜の断熱パネル「リフォエコパネル」はインテリアに合わせて簡単に取り替えできる
(写真提供:旭ファイバーグラス)

一部屋を断熱するだけで効果大

 また魔法瓶と同じ原理を使った真空断熱材は、価格的には割高だが、薄くて高い断熱性を発揮する点が長所。全室ではなく、部屋を絞り込んで断熱リフォームすることで、費用を抑えながら効果を上げることができる。

 例えば、家族が集まるリビングは、住まいの中で最も冷暖房を使用する部分。ここをを断熱リフォームするだけでも、光熱費の節約幅が大きく見込める。さらに、壁だけでなく、床を断熱リフォームすれば、「足元が暖まりにくい」といった暖房ムラを防げる。

 壁、床に加えて、窓のサッシもワンセットで断熱仕様にし、一部屋まるごと断熱を提案するメーカーもある。快適性が増し、冷暖房費をさらに節約できる。

施工前後のサーモカメラ画像比較。一目で効果を確認できる (写真提供:ウッドワン)
施工前後のサーモカメラ画像比較。一目で効果を確認できる (写真提供:ウッドワン)

リフォーム用断熱材 主なメーカー

  • 旭化成建材
  • 旭ファイバーグラス
  • ウッドワン
  • パナソニック
  • 積水化学工業
  • LIXIL
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