「シンナーで割った方が施工しやすい」といった業界の常識はもう古い? 環境面に配慮した水性塗料など、流行の動向に注目したい。
クローズアップ建材 塗料マーケットのトレンド
各メーカーともさまざまな工夫を凝らし、独自の技術で耐久性の高い塗料を開発している。付加価値として、遮熱や防汚、藻が付きにくいといった機能も向上している。
塗料には、大きく分けて水を用いる水性塗料とシンナーなどの有機溶剤系を用いる油性塗料がある。以前は、施工性が高く職人の技術差も出にくい油性が主流だったが、有機溶剤による人体や環境への悪影響が指摘されるようになった。そこで、近年では壁面を中心にVOC(揮発性有機化合物)が少なく健康面に配慮した水性塗料を用いる業者も増えている。
水性塗料は比較的安価で臭いがなく、耐久性では油性塗料に劣るとされてきたが、最近では高耐久の商品も出回っている。外壁屋根塗装の主流はシリコンのほか、フッ素系でも価格を抑えた塗料の普及が進んでいる。性能と施工性のバランス、コストや施主のニーズ、周辺への配慮など、あらゆる要素を加味した商品が登場し、選択の幅が広がっていることは喜ばしい。

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