TOTO(福岡県北九州市)のシステムキッチン「THE CRASSO(ザ・クラッソ)」の「クリスタルカウンター」は、空間を明るく彩るデザイン性が多くの支持を得ている。
2023年には「レッドドット・デザイン賞2023」の最優秀賞である「ベストオブザベスト」を受賞※1した。これは同社の国内システムキッチンにおいて初の快挙である。
国内外でデザイン性を高く評価されているザ・クラッソとクリスタルカウンターの魅力について、キッチン・洗面開発第二部 原田拓氏に聞いた。
※1受賞対象は、カウンター、スクエアすべり台シンク、水ほうき水栓LF、タッチレス「きれい除菌水」生成器
空間を明るく彩るデザイン性が多くの支持を得ている「THE CRASSO(ザ・クラッソ)」の「クリスタルカウンター」
写真は昨年発売した新色「ラールブル」
ザ・クラッソの魅力「クリスタルカウンター」
美しいデザインと高い機能性で人気のシリーズとなったザ・クラッソ。特に、クリスタルカウンターや、空間調和を妨げる要素を取り除いたノイズレスデザイン、豊富な収納や清掃性などが評価されている。
現在、ザ・クラッソ購入者の半数程が採用するクリスタルカウンターだが、開発には紆余曲折があった。
開発当時イタリアのミラノサローネなど国際的な家具やインテリアの展示会では、本当のガラスを使った透明感のあるキッチンが流行していたが、強度や加工が難しいという難点があった。
原田氏は、ガラスに代わって美しさと堅牢性を兼ね備えた素材を探している中で、透明度が高く、強度も高いエポキシ樹脂に出会った。
当初は素材の加工にとても苦労したという。「ガラスのような透明なカウンターを作るとなると粒も気泡も入ってはいけません。そのため、はじめは手作業で樹脂を流し込むスピードや温度などを工夫しながらカウンターを透明にする方法を模索しました」と原田氏は振り返る。
エポキシ樹脂を使用することで自然光や照明など当たる光によって表情を変えるカウンターが完成した
さらに、透明素材の魅力を最大限引き出すため、表面を研磨し、すりガラス調にして、バックコートを使って仕上げることで光の取り込みと多彩な意匠を実現するカウンターが完成した。
2020年のフルモデルチェンジでは、クリスタルカウンターを全面に押し出すことでザ・クラッソのスタイリッシュさを増した。「明るい空間を作り出すクリスタルカウンターという訴求により、『気持ちが明るくなるキッチン』というイメージが浸透していきました。昨年発売した新色「ラールブル」は、1日の中でキッチンを照らす光によって表情が変わり、大変美しいです。開発した甲斐がありました。」と語る。
ノイズレスデザインの追求
ザ・クラッソは、デザインの追求でもその人気に拍車をかけた。極力凹凸がなく「シンプルな箱」を意識して開発。2016年にカウンターの壁面側に立ち上げていたバックガードをなくし、2020年にはキャビネットとカウンターのデザインを変更して当初イメージした形状を実現した。原田氏は「シンプルなキッチンですっきりした住空間を望むお客様に、この美しく使いやすい直線的なフォルムが響いていると思います」と自信を見せる。
水栓の胴体部はダイニング側から見た時の後ろ姿にもこだわり、同社独自の「きれい除菌水※2」が出る専用水栓もデザインを統一。無駄な線となる継ぎ目や凹凸のなさは、シンクの中まで追求し、水平垂直の箱としての美しさを損なわず、徹底してスクエアデザインにこだわった。
※2きれい除菌水は、汚れを抑制するもので清掃不要になるものではありません。除菌の効果は、試験機関による試験結果であり、実使用での実証結果ではありません。すべての菌を除菌できるわけではありません。
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簡単なお手入れできれいが続く気持ちよさ
ザ・クラッソは、手入れがしやすいことも大きな特徴だ。
「すべり台シンク」にもその工夫が施されている。
「キッチンのお手入れで苦労するのは、排水口を中心としたシンクまわりです。そこを少しでも簡単にできるよう、シンク底、網かご、目皿の3つにすべり台のような傾斜を作りました」(原田氏)
水や野菜ごみがスムーズに流れるよう設計された「すべり台シンク」
シンク底と網かごの傾斜をつけることで、水がすべり台をさっと流れていくように設計している。すべるように流れたゴミは網かごがまとめてキャッチする。さらに、フランジと呼ばれる排水口上の目皿にも傾斜をつけることで、水アカやぬめりがつきにくくなっている。
網かごのぬめりの抑制にはきれい除菌水が効果を発揮する。
「きれい除菌水は、網かごや木製のまな板、包丁の汚れを落としたあとの仕上げに使うことで除菌やぬめりの抑制にも効果があります。使用後8時間に自動で噴霧される「定期ミスト」機能によって網かごのきれいさを持続できるのも好評です。私も自宅でザ・クラッソを使っていますが、妻もすごく手入れがラクだと喜んでいます」(原田氏)
クリスタルカウンターにも手入れのしやすさが隠されている。「樹脂カウンターにありがちな細かい傷もお客様が普段使うスポンジで擦ればきれいを維持できるのが特徴です。工場見学に来る施工業者様に実演すると、『すごいね』とウケがいいです」(原田氏)
清潔に保ちたいキッチンアイテムは「きれい除菌水」で仕上げることで除菌やぬめりの抑制に
ユーザー対象のアンケートでも、96%がザ・クラッソに対して「とても満足・満足」と回答しており、満足ポイントは「明るい雰囲気」「表面の透明感」「お手入れのしやすさ」と続く。「キッチンがディスプレイ台みたいになって料理が非常に映え、美味しそうに見えるという感想もいただきました。クリスタルカウンターの透明感と明るさが、多くの方に支持されている理由だと思います」(原田氏)
ユーザー対象のアンケートでも、96%がザ・クラッソに対して「とても満足・満足」と回答している
TOTO国内システムキッチン初のレッドドット・デザイン賞最優秀賞を受賞
デザイン性と機能面にもこだわったザ・クラッソは、2023年に「レッドドット・デザイン賞2023」の中で最優秀賞である「ベストオブザベスト」を受賞した。この賞は、ドイツ・エッセンの「ノルトライン・ヴェストファーレンデザインセンター」が主催する、1955年から続く国際的に権威のあるデザイン賞である。デザインの専門家による革新性、機能性、品質などの基準に沿った厳正な審査で認められた商品に授与される。
「ベストオブザベスト」は、全応募アイテムの上位2%未満程度にしか与えられず、TOTO国内システムキッチンとしては初の快挙だった。
原田氏は、「クリスタルカウンターとノイズレスデザインの意匠性と機能性の両面を高く評価していただけたからだと思いますし、とても嬉しいです」と笑顔を見せる。
クリスタルカウンターと調和する扉カラーには今年、新色を追加。
木目と合わせやすい温かみのある「フォスグレー」と空間のアクセントとなる「フォスダークグレー」が加わった。人気の高いグレイッシュな空間も、カウンターが光を透過させるからこそ可能な明るい空間が提案できるようになっている。
原田氏は「2020年のフルモデルチェンジ以来、年を追うことにグレー系の人気が高まっています。それを受けて、比較的お求めいただきやすい価格の2色を追加して提案の幅を増やしました」と話す。
扉カラーの新色「フォスグレー」は、木目と合わせやすい温かみのある空間提案を可能にする
「明るく、簡単に手入れできる」がセールスポイント
時間帯ごとの光とともに色合いと表情を変え、キッチン空間で過ごすのが楽しくなる、ザ・クラッソ。
原田氏は「業者様には、明るくすっきりした空間にしたいというお客様に向けて、ぜひお勧めいただきたいです。お手入れが面倒なシンクまわりも、水をサッと流せばきれいが保てるのは最大のポイント。デザインに加えて、清掃性もアピールしていただきたいですね」と結んだ。
キッチン・洗面開発第二部 原田拓氏

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1917年創立。「水まわりを中心とした豊かで快適な生活文化の創造」という理念のもと、水まわり住宅総合機器メーカーとして新しい商品を生み出し続けてきた100年企業です。 システムキッチン、浴室、洗面化粧台、レストルーム(トイレ)など、さまざまな商品で暮らしを豊かに彩ります。
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