浴槽だけでなく、浴室全体を断熱材で覆う断熱浴室。一度暖まった浴室の温度低下を防ぎ、暖かな部屋との温度差をなくすことにより、ヒートショック事故の発生を防ぐ。
高齢者に危険な温度低下
全体では1年間に1万7000人がヒートショックに関連した入浴中急死したと推定される。
気温が下がると死亡率が上がることに着目したい
出典/2013年東京都健康長寿医療センター発表
家族が順に入浴をする際には、間隔を空けると浴室の温度が下がってしまう。寒い季節の浴室の温度低下は、ヒートショック事故の原因となる。特に高齢者にとっては非常に危険だ。
浴室の温度低下を防ぐのが、断熱浴室だ。天井、壁、床とユニットバス全体を断熱材で包み込む仕様のことだ。
浴室の熱を長時間保つ断熱仕様
面材で保温材を挟み、浴室全体を覆った構造。
外気温が低いときも、暖まった空気が内部に長くとどまる
画像提供/クリナップ
この浴室では、入浴後30分経っても浴室内は暖かいまま。一例では、4時間後でも温度低下は約2.5℃に抑えられる。
ユニットバスの天井と壁には、厚さ2.5cm前後の断熱材を使用。床の裏面の断熱材は1.5cm~8cm前後とメーカーにより厚みがさまざまだ。床下からの冷気を遮断する気密パッキンを入れたものもある。

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