狭さを克服する収納リフォーム
なごみ工房(千葉県佐倉市)
リフォームプランナー 栗山映子 さん
大学の住居学科で学び、ガス会社のリフォーム部門に就職。2012年よりなごみ工房主宰。リフォーム・リノベーションのプランニング、造作家具提案、パースセミナー等を行う。自身の結婚、出産、介護、子育ての経験をプランづくりに生かし、「我が家が一番!」と思える提案を心がける。
私の収納リフォームのコツ
1.寸法にゆとりを持つ
計画を立てる際にあれもこれも入れたいと欲張り過ぎない。ギリギリだと物が入らない事態も起こりうる。
2.開けた時に全てを一目瞭然に
入れたら最後、使わなくなってしまうような収納は避ける。押し入れをリフォームする時は、棚を浅くして手間を開けるのがセオリー。
3.出し入れのしやすさに配慮
2回扉を開ける場合はアクセスのしやすさを考える。引き出しや扉は開けた時に他の物に当たらないように注意。
1軒まるごと収納計画を大解剖!
主婦目線の収納づくりに定評のあるなごみ工房の栗山映子さん。50項目強のチェックリストを用いて、施主の持ち物を詳細に把握してから、自身の経験を踏まえた収納提案を行う。「子育てや仕事が忙しい中で、いかに楽に部屋をきれいにできるかが肝。ちょっとした工夫で片付けやすくなります」。事例のM邸の子供用クローゼットや掲示板収納もその発想から生まれた。
Mさん家族は子供が小さいので、キッチンに立ちながら見守り、素早く家事ができるように計画を立てた。勉強や仕事もできるダイニングのカウンター収納をはじめ、玄関やキッチン、リビングは揃いの造作家具にして統一感のある家になった。竣工から数年経った今も家族4人ですっきりと暮らしているという。
◇DATA◇
夫婦+6歳と2歳の男の子。リビングにベビーベッドを置いて奥様と子供たちは和室で、ご主人は洋室で寝ていた。そこで、収納を充実させながら、夫婦の主寝室と子供部屋2つを設けた。
[キッチン]既成のキッチンに2つの収納をプラス!
家電や分別用のごみ箱がきれいに収まるキッチンの背面収納と、オープンキッチンのカウンター下にダイニング側から使えるカトラリーやコップ類の収納を造作。まるでオーダーキッチンのような仕上がりになった。
[ダイニング]ペットグッズ置場+勉強机+収納の技あり収納
2m40cmのカウンターを組み込んだダイニング収納。左端上部の棚には電話配線やモデム、プリンターを収納。その下はペットグッズ収納で、下に愛犬のゲージがぴったり納まる。カウンターは2人がけで、子供たちの勉強は基本ここで。
[玄関]室内側に開く収納に 鍵やスリッパをIN!
玄関脇のクロークがあったところに造作の玄関収納を取り付けた。正面は通常の靴入れだが、サイドの扉を開けると、下はスリッパ入れ、上はキーボックスになっている。
[子供用クローゼット]個室から廊下に出したら家事ラク収納が誕生!
2つの子供部屋はベッドと机でいっぱいに。そこで思い切って廊下に収納を出したら大正解。奥様は個室に入らずに、キッチン横の収納に洗濯した衣類をしまえる。子供自身も出し入れしやすいよう、高さ調整できるパイプハンガーにした。
[SIC+WIC]大容量のSICと季節もの専用WIC
靴、傘、子供用自転車などが納まりきらずに玄関に出ていたので、隣の洋室の半分弱を大容量の収納スペースに変えた。SICには買い置きのペットボトルや掃除機なども収納。奥のWICはダウンコートや羽毛布団など季節もの専用に。
※リフォマガ7月号より一部抜粋
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