リフォーム事業者の経営を深掘りする「実態調査」企画。今回のテーマは営業だ。営業マンの年間の売上高(生産性)はどれくらいなのか、月の接客件数や成約率。また、営業マンの評価はどうしているのかなど調査した。
石山工務店
評価は粗利益とCSで OBリピート軸で成約率9割
北海道旭川市を拠点に新築、リフォーム、介護事業を手掛ける石山工務店は、リフォーム部門で約5億円を売り上げる。この部門には14人いて、営業マンは2人。その他に、OBからの引き合いに対し、見積もりやプラン、提案をする人が4人いる。
6人の営業担当者で単純に売上高を割ると、生産性は約8300万円。これだけ生産性が高い理由は、新築での実績だ。旭川市内で12年連続新築シェア1位と知名度を高めており、2億円弱のリフォームはOBからの引き合い。これだけ引き合いが多いこともあり、営業マンは積極的な活動を行うことなく案件を受注できる。
その引き合いは、「住まいメイト」と呼ぶパート女性3人の定期訪問から生まれる。「住まいメイトさんが、リピーターや新築OB含めて約2000件を年4回訪問して関係を強化しています。1人が1日10件ほど、月に250~300件は回り、そこで拾った案件を振り分けていきます」(石山実社長)
その結果、月10件ほどの打ち合わせ件数ながら、成約率は9割近い。年550件ほどのリフォーム依頼があり、平均単価は10万円弱。しかし、フルリフォームで2000万~5000万円近い案件も獲得している。
OBからの案件は、営業担当の事業部長と店長が、社員のキャパシティーなどを見極め振り分けていく。業績評価の対象は粗利益なので、低単価な工事でも利益の目標達成をゴールとする。
「リフォームの平均粗利益は30%ほどです。月次で粗利益を達成すれば手当として数万円渡します。対象は事業部全体でパートさんも含めます。それと別に、物件あたりのインセンティブもあります」
さらに、粗利益と併せて評価しはじめているのがお客様アンケートの結果。5点満点計算で、約300の案件がありながら平均4.63点を記録する。会社で力を入れ、LIXILリフォームショップ加盟店内では、全国約450店で9位につけている。
「入社3年目ながら4.9で、全国3位の社員も出てきました。いいアンケート結果があれば、私のコメントを添えて全社観覧しています。ファンが増えれば金額などでなく、石山工務店だからと任せていただけるはずです」
年商 約5億円
平均単価 約10万円
(1)6人(うち営業マンは事業部長と店長の2人)
(2)8333万円
(3)10件前後
(4)90%
(5)粗利益で事業部長3000万円、店長1000万円、その他はなし
(6)月の粗利益、お客様アンケートの結果
(7)リフォーム事業部長がキャパシティや工種に応じて振り分ける
(8)全員男性、約32歳
(9)月1で行われる、LIXILリフォームショップ加盟店内での研修
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