年16棟に受注を限定、質を重視
岐阜県を地盤に、高性能注文住宅、性能向上リフォームを手掛けるリビングプラザ(ブランド名:リヴアース・岐阜県養老郡)は、性能向上リフォームで6つの性能に分解して施主に説明することで、明瞭な提案、満足度アップを図っている。年16件しか案件受注を受けないことで、より顧客への満足度を上げることにつながっている。
実際のリノベーション事例
重視するのは自然室温
同社は、年16棟しか新築注文住宅、リノベーションを受注しない。すでに、リノベーションは今年中、新築は来年完工分まで埋まっている。集客方法は完成見学会やそれを告知するSNSが中心だ。リノベーションの相談に来る人は、大きく2パターンに分かれるという。1つは自己所有の家を持つ層。もう1つが、新築を別会社で建てたが気にいらず、何とかしてほしい層。「家が寒い、デザインが気に入らないなどさまざまで、築10年の方もいらっしゃいます。年齢層も2つの層にわかれ、リタイア前後と30代前後で代々住んできた家をお持ちの方です」(大橋利紀社長)リフォームでの差別化戦略が、独自で行う6性能の定量的評価だ。6つの性能とは劣化対策、耐震性能、温熱・省エネルギー性能、維持管理、バリアフリー、火災時の安全性。レーダーチャートで最大評価を1.5までとし、現状の性能と、リノベーションすることでどれだけ性能が向上できるかを明確に説明する。
大事にするのは、UA値などではなく自然室温。例えば温熱環境の検証の場合、これまでなら定常状態でのシミュレーションでの数値予測だった。しかし、同社では非定常計算による温度を重視。冬なら無断房日の自然室温を計算し、暖房ありの冬期の熱負荷合計を出す。
夏ならば、断熱だけでなく日射遮蔽で室温上昇を防ぐ。次に冷房時の各部屋のピーク負荷(W)を計算。冷房ありの夏期の熱負荷合計を出す。

最新記事
この記事を読んだ方へのおすすめ
-
1660号(2025/08/11発行)2面
-
1660号(2025/08/11発行)1面
-
1659号(2025/08/04発行)9面
-
1659号(2025/08/04発行)11面
-
1659号(2025/08/04発行)3面