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《テクノロジーが変える建設業界の未来vol.18》坂下リライフ、施工管理アプリ導入成功きっかけに社内のデジタルシフト強化

《テクノロジーが変える建設業界の未来 vol.18》坂下リライフ、施工管理アプリ導入成功きっかけに社内のデジタルシフト強化

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クレーム30%削減、顧客満足度は50%アップ

ニューノーマル時代に突入し、デジタルシフトが進んだことは、旧来の「そういうもの」と割り切っていた非効率な作業を根本的に見直すきっかけになった。坂下リライフ(東京都文京区)は1つのシステムの導入を機に生産性に対する意識そのものが改善されたことで、粗利率や顧客満足度の向上に成功した。

坂下リライフ 煩雑になりがちな写真や資料の管理もANDPADでまとめて管理煩雑になりがちな写真や資料の管理もANDPADでまとめて管理。現場との電話も1日1現場3~4回が0~1回に激減した

WEB強化で集客2.5倍に

同社は、東京都文京区を中心に城北・城西エリアで営業展開している地域密着型の外装リフォーム会社だ。WEBでの集客を図るため、ホームページを約6年前にリニューアル。SEO対策の強化やブログなどが功を奏し、集客数は2.5倍に増えた。現在では、大小合わせて年間150から200件の現場を抱える。実績は倍増したものの、社員数はそのまま。実質5人の社員が営業を兼任しながら施工管理することもあるため、スタッフの負担は増えるばかりだった。

ひとつの案件にかかる労力をなるべく抑えながらも、品質は保持。顧客満足度を高めることが同社の急務の課題だった。将来的な売上アップを計画する上でも生産性の向上が求められていた。

資料管理を一元化、テックで効率的に

そこで、システムの導入検討をスタート。1年前より施工管理アプリANDPADを活用した。同システム導入以前は、通信方法も書類の保存方法も人それぞれ。メール、FAX、電話にLINEと、案件が増えれば増えるほど、かかわってくる人数も増え、資料管理も煩雑になりがちだった。顧客に共有するための施工写真、仕様書や発注書などの資料もすぐに出てこなかったりする場面もあったという。

「お客様にはメールやLINEなどで報告をしていましたが、人手も不足しており、現場の様子を聞かれた時、すぐに写真を共有できる状況ではなかった。今では、ANDPAD上での管理をルーティーンにすることで紙の使用率も4分の1に。お客様にタイムリーに現場写真を共有できるようになりました。クレームも30%減り、顧客満足度も50%アップしています」(伊山高司氏)

実際、残業時間も3時間削減。売上はそのままに労務時間が大きく減少。誤発注による余分な材料費などの無駄なコストがかからなくなったことで粗利率も1.1~1.2倍も伸びている。さらに同社では、黒板アプリや電子契約などのデジタルツールの活用を始めた。同システム導入をきっかけに他の業務についても効率化を図るよう全体的に取り組んでいる。

【リポート/企画開発部マネージャー 鹿熊佳恵】

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