全国のプロ操縦士が対応
映像制作などを行うアーク(東京都港区)は、ドローンを使った大型物件の外壁点検事業を強化する。タイルの浮きの有無や離れた場所から0.5mmのクラック発見が可能。「点検のスピードが速くなることもメリット」と木村基社長は話す。
ドローンを使った大型物件の外壁点検事業を強化
同社は、撮影会社を経営する関係で、プロのドローン操縦士を全国に配置。最新機器と操縦の専門家によって、CM撮影や測量といった仕事を受けてきた。
今後は、需要拡大が見込まれる建築用途での活用拡大を狙う。その1つが大規模修繕前の外壁点検。30メートル離れた場所からの撮影でも0.5mmのクラックが発見できるカメラを使い、従来、人が行っていた点検をドローンで行う提案を進める。「赤外線のサーモグラフィーで日が当たっている時と日陰の時に撮影することでタイルの浮きも調べられます。ロープワークで人しか点検ができない場所もありますが、郊外のビルなどは、需要があるとみています」
ドローンが点検を行うメリットはスピートの速さに加え、大規模になるほどコストメリットが出せる点と、安全面だ。現時点でドローンによる打診点検まで行えないが、機器の進化によって活用方法が広がる可能性は高い。
「最近のドローンは、建物を部位別に撮影せずに一度に建物全体を撮影しても、ボトルの緩みまでわかるほど性能が高い。これからは農薬散布できる機器を使い、メガソーラーの洗浄もできると考えています。また、解体工事前にドローンで建物を測量したり、屋根裏を小型機で見るなど、アイデア次第で活用法が広がりそうです」(木村社長)

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