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【実態調査】リフォーム営業、1人の平均売上は?施工管理分業で6400万円の会社も

【実態調査】リフォーム営業、1人の平均売上は?施工管理分業で6400万円の会社も

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リフォーム業界の実態を明らかにする企画。今回のテーマは「営業指標」。各社どのように営業指標を決めているのか、6社に調査した。

《調査項目》
(1)リフォーム売上高
(2)平均単価
(3)営業マンの数
(4)営業マン1人あたりの年間平均売上高
(5)営業マン1人あたりの月間商談数
(6)見積もり提出に対しての成約する割合(%)
(7)営業マンの業務の範囲
(8)営業マンの平均年齢、あるいは何歳台が何人いるのか
(9)男女比率
(10)営業マンの月間、あるいは年間の売り上げ計画(ノルマ)をいくらに設定しているのか

スペースマイン
社員1人あたり6400万円の売り上げ 取り替え系リフォームか、リノベ&新築で分業

リフォーム売上高3億2000万円のスペースマイン(奈良県大和郡山市)は、社長と会長を含め、5人で営業活動を行う。1人の平均売上高は約6400万円。若手とベテランの能力に合わせて案件を割り振り、少人数ながら高い売上高を記録している。

同社では年間リフォーム件数320件のうち、1000万円以上のリノベーションは約20件だ。それ以外は設備や建材の取り替えが中心になる。

営業生産性を高めるため、入社年数や経験に応じ案件を分業している。入社10年以内で30代の社員2人は、設備の故障など取り替え系のリフォームを担当。社長を含むベテランの社員3人が1000万円を超えるリノベーションと新築住宅を担う。それぞれ客層や営業方法、顧客が求めることが大きく異なるので担当分けをしている。

取り替えを頼む7割近くは、OB客が占める。既に同社について知っていることや、日数がかからず低単価ということもあり、入社10年以内の社員が担当している。業務内容は、ヒアリングや見積書の作成、プランの提案だけではなく、現場の管理まで行う。年間1人150件ほど受注し、成約率は7~8割だ。

取り換えの案件に専念することで、スピーディーな対応が身につく。トイレが使えなくて困っているからはやめに見積書を提出しようなど、故障などのリフォームは迅速な対応が必要だ。

「社員の評価も、より多く対応できるか件数を見ます。ですが現場調査で抜け漏れがあってもそのまま契約して数を稼ぐなど、いい加減になってしまうのは避けたい。現場の管理まで任せることで、完工時のことを考えながら成約までのプロセスを踏め、顧客満足度も高めるよう工夫しています」と矢島一社長は語る。

リノベーションと新築住宅の営業は、あえて分けないようにしている。新築かリノベーションかで迷う人がいるので、どちらについても提案できるようにすることが大事だからだ。3人の担当は、リノベーションと新築の両方扱える。それぞれのメリットやデメリットを説明し、複数パターンの見積書の提出が可能。

スペースマイン リフォームとリノベ&新築で分業

同社は、シックハウス対策や自然素材を使用した素材の壁や床に張り替えるなど、健康的に過ごせる住宅づくりを売りにしている。リノベーションが高単価になり日数もかかるため、「費用があまり変わらないなら、建て直した方がいいのでは」とどちらも検討している顧客も多く、担当を分けないことで受注率を上げる効果がある。

新築&リノベは受注率で評価している。新規客がほとんどで、受注がより難しい。件数評価にしないことで、何度も自社ショールームに来てもらいヒアリングを重ねるなど、時間をかけて成約を目指せる。受注率は約5割で、1人年間5〜7件ほど受注している。

「社員に細かなノルマは設定していません。ですがミーティングの際に、会社全体の売上高や目標を適宜伝え、進捗の確認など行います。それぞれ評価している件数や受注率と同時に、顧客満足度を意識してもらうよう働きかけています」(矢島社長)

(1)3億2000万円
(2)-
(3)5人
(4)約6400万円
(5)取り替え担当:平均約18件、リノベーション&新築担当:平均1~2件
(6)取り替え担当:約7割、リノベーション&新築担当:約5割
(7)ヒアリング、現場調査、見積書の作成、プレゼン。取り替え担当の営業マンは現場管理も行う
(8)70代1人、40代1人、30代3人
(9)男:女=4:1
(10)特に設定していない

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