1件あたり59%の見積もりコスト削減
EmpowerUs(東京都世田谷区)はこのほど、図面の拾い出しから提案用見積書の作成までAIを活用して提供するサービス「Mikata」を開始した。残業代の削減や業務効率化を実現する。導入後、1件あたりの見積もりコストが8.6万円から4万円に減少し、59%のコスト削減効果を得た企業もある。
「Mikata」を使用した見積書(イメージ)
流れはこうだ。必要な図面などを同社に渡した後、1・2級建築士やゼネコン出身の専門家が拾い出しを行い、指定のExcelフォーマットで数量表を共有する。その後AIを使用した資材転記や労務費算出、提案用見積書作成も同社が行う。
サービス開始のきっかけを額賀達也社長はこう話す。「建設業者の方に直接お話を伺うなかで、受発注などの事務作業にかなりの時間を使っていることが分かりました。夜の11時まで事務仕事をしている企業もあり、通常の営業活動に時間を使えていない姿が見受けられました。テクノロジーを使用して負担を楽にできないかと考えました」
また「建設業界は1件の見積もりの単価が高いのが特徴。なんでも見積書を出せばいいというわけではないですが、本当は受けたいが断らなければいけないという状況に同サービスを使用していただきたい」と額賀社長。
今後の展開については「Excelで分散していたり、各人のデスクトップに保存されていたりする情報を一つにまとめて、資材の金額を見直しながら、工事単価の金額交渉や資材コストの調達交渉につなげられるような経営改善のデータベースを提供していきたい」と話す。
拾い出しの料金は物件規模により変動するが1件2万円~。2年で100~150社の導入を目指す。
額賀達也 社長

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