バーチャル・リアリティ(VR)が、リフォーム営業のあり方を変えようとしている。壁紙、床、住宅設備などが新しく生まれ変わった仮想現実を消費者に見せることで、リフォーム後の様子が手にとるように分かるため、度重なる説明をしなくても受注に結びついたり、付加価値の高い提案ができるからだ。リフォームのビフォア・アフターを体感できるVRがどんなメリットをもたらしているのか、リポートする。
スケルトンの状態の部屋に完成後のイメージを重ねる
画像提供/イオグランツ 協力/ベツダイ
部屋にiPadをかざすだけ
「わあ、暗い和室が、こんなに明るい洋室に変わるんですね」。東京近郊に住む田中さん(仮名)は、古くなった自室にiPadをかざしながら驚きの声をあげた。
部屋自体は畳に土壁の典型的な昔の和室に変わりないが、iPadを畳に向けると同時に、画面の中にフローリングの床にリフォームされた姿が映し出される。壁や天井も同様。iPadだけ見ていると、まるでリフォームしたあとの自室にいるような気分になる。
このVRシステムは、イオグランツ(大阪府大阪市)が販売するEOPAN(イオパン)という建築用プレゼンアプリ。最大の特徴は、室内を360℃撮影できる全天球カメラを使い、3次元CADで作成したCGパースをパノラマ表示できる点だ。リフォーム後の部屋の様子をリアルに映し出し、iPadを通じて仮想現実を消費者に体感してもらえるところが、紙の図面やCGパースとの大きな違いだ。
右側は現状の写真。左側は完成イメージと分割して表示もできる
画像提供/イオグランツ 協力/ベツダイ
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