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カガミ建築計画(東京都港区)とTAGKEN(埼玉県さいたま市)は、高級リノベーションブランド「ザ・ライブラリー」を共同で立ち上げた。港区、渋谷区、品川区の3区をメインに、高価格帯の新築・築浅物件を対象とする。高級マンションの課題、購入者のニーズとは。それらを解決する同ブランドのデザインに迫った。
【リポート/編集部 芝 郁美】
富裕層向けリノベに強い建築家がタッグ
| 南青山A邸では、マンションのロビーや外観に使われていたイメージを利用した。エントランス、エレベーター、玄関まで馴染み良く設計。「高級感のある素材、お金のかかる素材を使ったらいいというわけではないです。どの面、どの壁をどう見せるかが重要」と各務代表は語る。同物件の施工費用は、設計費・プレゼンテーション込みで1600万円ほど。3DCGは、TAGKEN主導で作成している。 |
部屋の中でも目を引く重要な面。予算の6割から7割程度を占める。三方を囲む木製の大きなフレームを造作し、サイズも形も違う窓を一つの面として見せた。間接照明がポイント。向かって左側の柱と梁は、カラーガラスを貼って反射させることで、重い印象を軽減 |
バックグラウンドとして重さを残した面。タイルをデザイン貼りした。あえて強い照明は当てない |
キッチンの面は、カウンター下の壁紙をダイノックシートに張り替え。白い壁だと浮いてしまうので、全体の色味やグレード感をそろえて馴染ませる |
目地をとって壁紙を貼ったのみ。パネルのように見える壁面に合わせた、ダウンライトで魅せている |
対象とするのは2億円から10億円ほどの新築マンションを購入できる富裕層。年齢層は問わないが、現状30歳単身、50〜60代からの依頼がある。
高級マンションを買っても、理想の空間とは何かが違う。しかしどうコーディネートすれば良いか分からない。そんな富裕層のニーズに応えたブランドだ。
デザインはカガミ建築計画とTAGKENが共同で行う。カガミ建築計画の各務謙司代表は、ハーバード大学デザイン大学院で修士課程を修了、ニューヨークの設計事務所で勤務後、国内で高級マンションのリノベ設計実績が多数ある。
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