有田焼のお膝元、佐賀県武雄市にある鯤コーポレーション。光触媒コーティング剤メーカーとして創業15年を数える。
光触媒が登場して四半世紀が経つが、藤井隆治社長は「いまようやく、光触媒が世間に受け入れられる準備が整った」と話す。「光触媒に使われている酸化チタンは、焼き物の釉薬として活用されてきた歴史があります。あるとき酸化チタンの光触媒技術と出会い、これはビジネスになると思ったのが起業のきっかけ。2001年に会社を設立しました」
光に反応し、空気清浄効果や防汚・抗菌作用を発揮する光触媒。今でこそ機能が認められているが、当時の業界は玉石混交。性能がはっきりしない光触媒商品が次々と登場しては消えていった。
「このままでは業界自体が衰退すると思いました。そこで危機感を持つ同業他社が集まり、光触媒技術のJIS化を検討。複数あった業界団体を一本化し、2007年頃からは防カビ性能やホルムアルデヒド浄化作用など次々JIS制定を果たしていきました」。これによってようやく光触媒技術に「公的なお墨付きがついた」と藤井社長。

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