『ヌリカエ』は、デジタルコンサルティング事業を手掛けるSpeee(東京都港区)が運営する、加盟企業とエンドユーザーを結ぶプラットフォーム。『塗装』に特化し、専門アドバイザーが電話による丁寧なヒアリングを行うなど、特色あるサービスで差別化を図っている。
400社以上が加盟している外壁塗装のポータルサイト
塗装に課題ありだから参入
デジタルコンサルティング事業者のSpeeeが、国の中古流通からリフォームという施策の中で「塗装」に注目した理由は、聞き取りを進めるうちに、屋根や外壁などは定期的なメンテナンスが必要にもかかわらず、「自分の家にどんな塗料が使われているかさえ分からない」といった消費者の意識の低さを知り、大きな課題を感じたことだった。さらに他の水まわりなどと比べて粗利益率が高いということも理由に挙げられる。
一方、塗装専門業者側は、腕のよい職人を揃え高い技術力を持っていても、それをユーザーに伝える手段は昔ながらのチラシをまくことくらい。
とくに近年、大手ハウスメーカーや家電量販店が始めたリフォーム事業との競合で苦心している現状に、インターネット事業でノウハウがある同社が支援すれば、塗装会社としての仕事に専念できるのではないかと考えた。
電話でのヒアリングが必須条件
同社の『ヌリカエ』にアクセスするユーザーは、当然ながら塗装に関心を持っている。しかしサイトは、どんなユーザーでも当てはまるような「建物の種別」「希望の工事箇所」「電話番号」等の入力までハードルを下げているため、それだけで実際にユーザーの真の要望までたどり着き、需要を顕在化させるのは難しい。同社は情報を入力したユーザーに対して、電話によるヒアリングを行っている。

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