塗装、水まわり、専門店でコロナに勝つ

水まわりや塗装に特化した専門店が、このコロナ禍でも業績を伸ばしている。特定の分野に絞ることで提案力や商品力を高める狙いで、競合が多い中でも契約に結びつけている。

塗装専門店を打ち出すチラシ（HOME CREATIONS）

営業2人で外装1億5000万円

総合リフォームを手掛け9億5000万円を売り上げる桶源住興（愛知県豊田市）は塗装リフォームに注力している。3年前に立ち上げたHOME CREATIONSという会社は塗装リフォーム専門店。「ペイントスタジオ」というブランドで展開し、3期目の今年7月決算では営業2人で前期比36％増の1億5000万円を達成した。

母体の桶源住興でも塗装を手掛けていたが、引き合いは現在の半分以下で売り上げに伸び悩んでいた。HOME CREATIONSの梅村知由社長は「桶源は、昔からガスや水道のイメージが強くなかなか塗装が取れなかった。専門店として別の組織を作り、店も販促も独自に打ち出せば伸ばせるのではと思い立ち上げました」と話す。

販促は毎月10万部のチラシとネット広告、ショールームには塗料見本を並べるなど専門店らしさを出した。また、見積もり提案書は3枚から50枚に増やし、専門的で信頼される資料作りを売りにした。商品も日本ペイントのシリコン、フッ素、無機の3グレード提案。おおよそ110万円ほどの受注単価だ。