「塗替新聞」。「ペンキ屋日記」では田中社長の日常をエッセイ風にして自ら書いている。この号では、近所の小学生との交流の様子を記載

塗装事業を手掛けるペン・テック(岐阜県羽島市)は、「塗替新聞」と顔出し看板での集客に注力している。同社は元請け100%で、年間約70件の住宅塗り替え工事を手掛ける。年間の売上高は1億2000万円ほどだ。社員8名のうち6名が職人。
人間を知ってもらう
同社の集客の柱は、月1回発行のニュースレター「塗替新聞」と社長の顔を前面に出した看板である。塗替新聞は約3万部を新聞折込で配布。工事の依頼が増えた際には一時的に配布を止め、落ち着いた時期に再開するという柔軟な運用をしている。
紙面は毎号刷新する。原稿は毎回田中社長の書き下ろしだ。現場事例に加え、日々の出来事を綴る「ペンキ屋日記」を載せる。ボランティアや自身の絵画活動の話題も多く、塗装を予定していない読者にも読まれている。「新聞形式にすることで毎号新鮮さがあり、自分自身も楽しみながら作っています。会社を売るというより、自分という人間を知ってもらうための発信です。この人なら仕事を依頼してみようかなと親近感を持ってもらえます」と田中茂社長は話す。
もう1つの集客の柱が、若い頃に撮影したヘルメット姿の田中社長の顔出し看板だ。30年以上同じ写真を使い続け、市内外の道路や現場シート、社用車などに掲示している。顔写真を替えないのはブランドを統一するためだ。「自分の顔をイメージキャラクターとしてずっと使っています。喫茶店でも声をかけられるほど認知されているでしょう。羽島市では、吉野家の牛丼くらい有名じゃないかと思います」と田中社長は語る。
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