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DIY工務店、「未完成の住まい」を売る

DIY工務店、「未完成の住まい」を売る

DIY工務店
久田カズオ取締役
1243号 (2016/12/06発行) 12面
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DIY工務店 久田カズオ取締役DIY工務店 久田カズオ取締役

DIYで自分らしい家を

 ユニークな会社が誕生した。リノベーション会社や木材企業などが共同で立ち上げたDIY工務店(徳島県徳島市)だ。建物の躯体だけを用意し、中味は一般人がDIYで施工するというビジネスモデルを構築。「自分の家はDIYでつくる」という文化を日本に根付かせたいと意気込む久田カズオ取締役に、その詳細を聞いた。

「文化を取り戻す」

――DIY工務店とはどのような会社なのでしょうか。

 私が代表を務めるリノベーション会社「9」や、木材供給会社の「ゲンボク」など、4社が共同経営するDIYリノベーション会社です。私たちが掲げているのは「DIY文化を日本に取り戻すこと」。普通に考えれば、工務店とDIYは競合するんですが、これを融合させようというのが私たちの取り組みになります。

 そのきっかけとなったのは、空室が深刻化する団地をDIYによって生まれ変わらせた事業。一般の人が団地のフルスケルトンリノベに取り組み、実際に5室を完成させました。

――一般ユーザーがDIYで団地をリノベーションするとは、かなり斬新なアイデアですね。

 はい。昨年、大阪の茶山台団地で800戸うち100戸が空室の団地再生プロジェクトで一般からリノベーションを手がけてみたい人を募集し、プロが現場で施工技術を教えながらワークショップ形式で5部屋を再生しました。

 市の広報で希望者を募集したところ、私たちも驚くほどの大反響。30人の定員がすぐにいっぱいになりました。

――しかし、何も分からない一般人がリノベーションを手がけるなど、普通に考えれば不可能ですよね。

 全14回のカリキュラムを組み、1室に6人ずつを配置し、それぞれに講師を張り付け、作業に取り組んでもらいました。講師は大工経験のあるプロ。講師の手ほどきを受けながら、一般の方々がDIYで床張り、クロス張り、配線工事などを行いました。

 実際に部屋が完成するころには、参加者に大工技術が身につき、参加者が参加者の家をリフォームするといったケースまで登場しました。

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